ドイツGPチェックポイント→ 1:新ホッケンハイム・マイスター
今回もGP2とGP3、フォーミュラBMWがサポートレースとして行なわれた。フェラーリのピット前をGP2が車検に向かう。
第11戦ドイツGP。ホッケンハイムのコースが2002年から新コースになったことがレースの肝になる。
2002年にすでにF1に参戦していたドライバーが、ここを走る機会はF1GPだけ。2007年と2009年のドイツGPはニュルブルクリンクで行なわれているからさらに機会は少なくなった。
一方、デビューが2002年より遅いドライバーは、ホッケンハイムの”新コース”の経験が、下位カテゴリーで豊富。その結果、ベテランほど経験がない、という実に不思議な現象が新ホッケンハイムには存在する。
“新ホッケン”の経験が少ないのは、すでに2002年にF1ドライバーだったM.シューマッハ、R.バリチェロ、F.アロンソ、P.デ・ラ・ロサ、J.バトンなど。反対に経験豊富なのが、L.ハミルトン、S.フェッテル、V.ペトロフ、V.リウッツィなどだが、ここに可夢偉も入る。可夢偉は、フォーミュラ・ルノー、F3、GP2と、レースとテストを合計すると相当な距離を走り込んでいる。
後者のドライバーは、底辺カテゴリーで新ホッケンをいやというほど走っている。特に、GP2やF3などは、2ヒートレースのことが多いからなおさらだ。
となると、特に天候が不順な状況で彼らは、”どの縁石は踏んでいいか悪いか””どのラインが有利か”を知り尽くしている。可夢偉(カムイ=小林可夢偉)が、ドイツGPを安心してみていられる状況で進められているのは、そうしたノウハウからの”自信”の現れかもしれない。
さて、レースでサプライズが起こるとすると、上記の”新ホッケンハイム・マイスター”になるが、S.フェッテルは勝ってもサプライズではないので除外、S.ブエミもポジションが後ろ過ぎることから外すとすると、N,フルケンべルグ、V.ペトロフ、そして可夢偉の3人が要マーク、という結論にが出る。
[STINGER] / 山口正己