◆中嶋一貴の2010年
中嶋一貴は、トヨタ・エンジンを積んだウィリアムズで、テスト・ドライバーを含めて足かけ3年間の活動を行った。その間、9ポイントを獲得しているが、特に今年は、ツキに見放された苦
しいレースを強いられ、得点できずにシーズンを終えた。
その状況から、来年のシート獲得には楽観できない状況が続いているが、2010年F1続投の場合、現在水面下で話が進んでいる”ステファノGP”のドライバーとし
てF1継続の可能性が残されているのではないかと見られている。
問題は”ステファノGP”の参戦権。現在、トヨタが撤退で抜けた穴をザウバーが埋めた形になり、その9チームに、マノー、USGP、ロータス、カンポスの
4つの新興チームが加わって合計13チームになることで話が進んでいるが、USGPとカンポスが参戦準備の遅れから参戦が覚束なくなる可能性が取り沙汰さ
れてい
る。この状況から、どちらか(特にUSGP?)がそうなった時に空く席にステファノGPがはまり込むことになるのではないかと見られる。
そして、その場合、トヨタが2010年用に開発を続けている(今年一杯、空力を中心とした開発を進める予定、というTMG上層部のコメントもあった)こと
から、トヨタTF110がそっくり譲渡される可能性もあり、それが実現した場合、そのシートに中嶋一貴が座るという筋書きになるかもしれない。
[STINGER] / 山口正己