ホットライン2010 round13 ベルギーGP 2/3
◆メルセデスのレースのうまさ
羽端: もう一度、天気に話を戻すと、なんか、天気予報がメチャクチャというか、「晴れ/曇り/雨です」なんて、予報とはいえないじゃないですか?(笑)
[STG] 昔、オヤジが、絶対に当たる天気予報ってのを言ってたことがあります。「降り照りそうな晴れ曇り」(笑)。
羽端: なるほど。
[STG] 今回のスパは、まさにそういう感じでした。
羽端: そうなると、むしろ、チームとして、どういう予報に「賭けるか」ということになってきますよね。
[STG] ですね。日曜日は、晴れる、という予報があったけれど、メルセデスは、雨に賭けた。
羽端: 賭けた、というと?
[STG] 晴れたら勝ち目がない。レッドブルとマクラーレン、そしてフェラーリには追いつかない。ならば、雨になった時に”鼻を明かせるセットにする”ということです。
羽端: ふーん、それはおもしろい!
[STG] トップチームにはそれができない。なぜなら、晴れれば勝てるのに、雨に賭けたら、晴れたら負けちゃうので。
羽端: なるほどぉ! 強いからこそできない選択、ということですね。
[STG] です。まぁ、どんな状況になっても勝つ自身がある、という観方もできますが、弱いチームなら思い切ったギャンブルができる。だから、中団チームは微妙なわけです。どっちにしていいか迷うので。
羽端: 一方の可夢偉は、彼は「晴れ」に賭けたということでしょうか。
[STG] と言ってましたが、”可夢偉語”を解釈すると(笑)、その後、中間のセットアップにしたのかもしれないです。
羽端: 可夢偉は、タイヤ交換でも、興味深い作戦を採りましたよね。
[STG] まさに臨機応変。見事でした。
羽端: タラレバは意味ないけど、でも、もし雨が降らなかったら?
[STG] その質問にも冷静に答えています。「同じだったでしょう」と。なぜなら、雨にならなかったら、例えば、S.フェッテルがJ.バトンにロケット攻撃(無理が祟った追突)をしなかったかもしれない。
羽端: プライムが「保つ」ということは確信してたんでしょう、今回はハードだったし。
[STG] それは”作戦”として、狙っていたと思います。
羽端: 左近もいいスタートで順位をあげていましたね。
[STG]最下位チームで頑張っているところも注目しておきたいです。