ホットライン2010 round15 シンガポールGP 1/3
クルマ好きのエディター・羽端恭一さんとスティンガー編集長が、シンガポールGPの裏舞台をズバリ診断する。
◆絵柄がおもしろい!ナイトレース
羽端: ちょっと遅レスですみません。もう日本ですよね?
[STG] 月曜日の夜の便に乗って、火曜日の朝、成田に到着しました。
羽端: ホットじゃなくて、国内でのやり取り、”コールドライン”になってしまってますね。でも、これがアジアでのグランプリのいいところ?
[STG] やっと涼しくなったのを記念してということで。ともあれ、お待たせしたみなさまには、失礼いたしました。
羽端: こちらも。ちょっと、ここんところの急激な気温の変化にやられちゃって・・・(笑)。
[STG] 私の場合、それに時差が加わるから。もっとも、猛暑の日本にいなかった分だけ差し引きしてプラマイゼロ、ということですけど、大丈夫ですか?
羽端: 軽い頭痛ですから。・・・で、シンガポールですけど、実は私、去年まで、このグランプリがキライだった!(笑)
[STG] え、どうして? 私はモナコ以上、最高のレースと思いますけど。
羽端: 何というか、ヨーロッパ時間に合わせるというコンセプトが! ワガママなヨーロッパ人、アジアをナメめるんじゃねー! というキブン(笑)ですね。
[STG] いや、そのおかげで、夜祭の高揚感を堪能できるし、昼間飲茶を食えるし(笑)。
羽端: でも、今年はちょっと印象を変えた。まず、東南アジアの人々にとっても、レース見るにも、夜間の方が涼しくていいんじゃないかというのがひとつ。
[STG] いやいや、実は、気温はずっと30℃なんです。バーレーンで、暑さは気温じゃなくて湿度だ、と気付いたけど、シンガポールは湿度70%以上ですから。なので夜でも十分暑い。でも、日本の暑さみたいに重くない気はしました。
羽端: まぁ、35℃でしたからね、日本は。気分的にも、夜は涼しい気がするでしょ?(笑)
[STG] たしかに(笑)。
羽端: もうひとつは「絵柄」です。ライトアップされた路面、コースだけが見えていて、あとは闇に消えているという図がけっこうシュール! ある種のSFムービーみたいな感じで、こういう人工的な空間でレースするというのが、とても新鮮に見えた。まあ、走る方はタイヘンなのかもしれないけど(笑)。
[STG] 言えてますね。去年だったか、車載カメラが、ドライバーを写す画面を見ていて、ヘルメット越しにビルが見える。
羽端: うん、みえますね。
[STG] そこにホテルも映っていると思うわけです、彼らが泊まっているそのホテルが。
羽端: なるほど! そんなグランプリ、他にはない、と。
[STG] そういう特別感も、シンガポールならでは、と思いました。
ホットライン2010 round15 シンガポールGP 2/3に続く。