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ホットライン2010 round16 日本GP 1/2

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クルマ好きのエディター・羽端恭一さんとスティンガー編集長が、日本GPの裏舞台をズバリ診断する。

羽端: あ、今回は、いまどこですか? と聞かなくてすみますね?(笑)
[STG] 日本ですけど、一応、白子という鈴鹿の近所のホテルです(笑)

羽端: もちろん、当方としても、時差なしでグランプリを見られるのはラクなんで! ただ、地上波の放送は16時からだったので、リアルタイムよりは一時間ほど、国内での”時差”をつけてあった。
[STG] ありゃ、そうだったんだ。

羽端: ・・・で、私としては、16時まで、一切の情報を遮断して、webスティンガーにも行かず(笑)、ブラウン管の前に待機して──。
[STG] 実は、[STINGER]なんだけど、スペインのヨーロッパGPでF.アロンソを抜いたでしょ、可夢偉(カムイ=小林可夢偉)が。あの時、サーバーがパンクしたので、日本GPはもっと凄いだろうと思って、サーバーを大型に増強して、サポートも用意していたんですよ

羽端: うん、それはタダシイと思う!(笑)
[STG] ところが、レース後、それでも対応できなくて、もう、大変だったんです。

羽端: はい、アクセスしても”入れて”もらえなかった。つながらず、タイムアップみたいになってしまって・・・。
[STG] そこまで人気が凄かった。ただし、[STINGER]が、ではなくて可夢偉が(笑) アップ作業も偉く重くて往生しました。まぁ、嬉しい悲鳴です、読者の方にはまず感謝しなくちゃならないんですが、いろいろ話題多きグランプリ、ということで(笑)

羽端: それはともかく、そういうことで、まっさらの状態で、グランプリの中継を見ました。
[STG] それ、大事かも(笑)

羽端: そしたら、いきなりセーフティ・カーで!(笑)
[STG] わはは!! って、笑うところじゃない?!

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羽端: そうですね、笑っちゃいけないかも!? それで、あれはストレートでのペトロフの単独ズッコケと、そのあとの1コーナーでの”からみ”で?
[STG] 巧くスタートできなかったウィリアムズのフルケンべルグ+ウィリアムズが、突然左に動いて、ペトロフ+ルノーに当たった。ペトロフは、マッサ+フェラーリがとなりにいたから、どうしようもなくて。みなさん、”あ、またペトロフがやった!!”と思ったでしょうけど、今回は彼のせいじゃないようです。でも、結果としてペナルティを食らいましたけど(笑)

羽端: 鼻から疑ったのは失礼だったけれど、やっぱペトロフさん!(笑)
[STG] 今回のルノーは気の毒でした。クビツァも、2位に上がりながら、タイヤが外れてオシマイでしたから。
ちなみに、状況を知りたい場合は↓こちらをどうぞ(笑)
オリジナル リリース-ルノー・F1・チーム【日本GP(日)】

羽端: そうでしたね、ルノーにとっては”厄日”だったような。ところで可夢偉は、必ずしも”いい”スタートではなかったようで? 
[STG] めずらしく。何台抜くかと思っていましたから。そう簡単なことじゃないけど、彼ならなにかある、と(笑) 絶対抜けないハンガリーの1周目にごぼう抜きを見せられちゃってるんでね(笑)

羽端: ああ、あれはねえ、驚きましたよね!
[STG] 可夢偉は、あまり巧くいかなかったといいながら、冷静にみてました。もしスタートがうまくいったら、もう少し前にいたわけで。

羽端: そうか、得意の《フィッシュ》をやってたら、1コーナーを通過できなかったかもしれないんだ? 
[STG] です。ものは取りよう(笑)

羽端: 可夢偉のグリッドは「14」だったから、スタート時のタイヤはチョイスできましたね。・・・で、彼というかチームが選んだのは硬い方、プライムだった。
[STG] ヨーロッパGPで成功させた作戦ですね。

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羽端: そういえば、地上波の放送では、スタート前に浜島さんが、上位陣ではバトンだけがハード・タイヤだという注目ポイントを挙げておられました。つまり、他の上位ドライバーとは交換時期が異なる、だから、ジェンソンはおもしろい存在になるはず・・・というお話でした。
[STG] 浜島さんは、可夢偉が固い方のタイヤを選んだのをみて、”お、またやろうとしてるな”と思ったそうです。”ヨーロッパGPの再現”ですね。

羽端: なるほど・・・。でもバトンの場合は結果的に、あんまり、おもしろいことは起きなかったようですが(笑)
[STG] あれは、タイミングですから。結果論としてはアリだったと思います。浜島さんは、どうだったのかなぁという意見でしたが。

羽端: 可夢偉に話を戻すと、Q3のタイムバトルをオプション(柔らかい方のタイヤ)で闘ったドライバーたちは、レースでは、そのままオプションでスタートすることになる。そして、交換してプライム(硬い方)にという作戦。・・・ということは、中盤以降、あるいは終盤に、みんなが硬いプライムで走るときに、可夢偉はオプションを付けているんだ!・・・と、序盤に思ってました。
[STG] そしてその通りになった(笑)

羽端: 実際にも可夢偉は、プライムでスタートという条件を活かして、コースにとどまり続け、ジワジワと順位を上げて行きます。最上位では、6位まで上がったんでしたっけ。
[STG] ラップチャート(1周ごとの全車の順位表)によると、24周目に5位に上がってますね。そして結果は7位。チームの関係者は、冷静に言えば7位というポジションは”万歳を叫ぶほどのものではないかもね”と笑っていましたが、私は、まさにこういうところでモーター・レーシングの神髄を見たな、と。

羽端: というと?
[STG] 順位じゃなくて、内容だ、と。

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羽端: あ、それ、同感だなぁ。そういえば可夢偉、プライム装着時の”末期”にも、誰かを抜いてた! そうでないと、その順位までは上がらないですよね。
[STG] アルゲルスォリ+トロ・ロッソとスーティル+Fインディアですね。かなり強引でしたけど、速ければ前に出る権利はある(笑)

羽端: そして、プライムのまま、バトンよりも遅くまでコースにいて、そして、タイヤ交換でピットインする。
[STG] そこで12位に落ちたとき、作戦失敗と思った私を許してください、可夢偉さんとザウバー関係者の方々m(__)m(笑)

羽端: そう、そこまで、順位が落ちちゃうんですよね〜!
[STG] もはや抜くのは難しいと思いました。

羽端: そうでした、でも、そこからが!(笑)
[STG] 驚きましたが、可夢偉は、ドライバーズ・パレードの時に、場内放送のピエール北川さんに、”オーバーテイク・ショーを見せます”と言っていたそうです。

羽端: お〜!!
[STG] だから、可夢偉は、”あれ”を完全にイメージしてスタートしている。

羽端:  あ、そのときに、もう「ヘアピンで!」というイメージがあったんですね。そもそも可夢偉のクルマって、ストレートは遅いから、最終コーナーをライバルと一緒に立ち上がっても、スリップ・ストリームに付けない。鈴鹿の定番であるシケインや1コーナーでのパスは、可夢偉+ザウバーには不可能!
[STG] ですね。

羽端: ・・・で、どうするのかと思っていたら! 
[STG] あそこしかなかったからって、なんだか”しょうがないからヘアピンで抜いた”みたいないい方でしたね(笑)

羽端: でも、”鈴鹿のヘアピン”って、抜くところところでしたっけ? ここで抜いたの、見たことがないような気がするけど?
[STG] レース後に、2009フォーミュラニッポン・チャンピオンの松田次生選手から面白い話を聞いたんです。可夢偉は、鈴鹿をよく知っている、という話を。

羽端: え、それは? もっと詳しく!
[STG] ふふふ、次回のお楽しみ(笑)

ホットライン2010 round16 日本GP 2/2に続く。

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