ホットライン2010 round 7 トルコGP 2/2
◆トルコでの、可夢偉の快挙!
羽端: そして、待望のポイント獲得、めでたいぜ、可夢偉!
STG: ところが、彼は、案外喜んでいなかった。
羽端: あれ、そうなんですか?
STG: いや、チームでは、ザウバー代表も、テクニカル・ディレクターのジェームス・キーも、”WELL DONE! THANK YOU”でしたが、本人は、ちょっとしかめっ面。
羽端: それは、”タイヤ関連”ですかね?
STG: F.アロンソを追いかけて、タイヤを使い切ってしまった。そういう自分に”足らなさ”を感じたのだと思います。
羽端: そっか〜! 大きなプランニングというか、そういうトコの問題ですね。
STG: とはいえ、そうして果敢に攻めたからこそ、そこで勉強ができた。そう思えば大きな前進だったと思います。
羽端: そうですね、やってみないことには、学習にならないから。
STG: レース後に、フェラーリの担当のエンジニアがザウバーのところに、”追いつかれると思ってヒヤヒヤした”といいにきたそうです。
羽端: おお!
STG: 彼は、M.シューマッハと5回のタイトルを経験している”トップ”です。
羽端: その彼が認めたってことですね。なるほど、それはすごいや。
STG: でも、可夢偉は自分の世界でイメージしていることがあるんでしょうね。うまくできなかった自分が歯がゆかった。
羽端: でもねえ、可夢偉って、「除く四強」で、そこで敢然とトップ争いをしてますよね? これは凄いですよ。
STG: そこなんです。予選後に”持ってるモノで勝負するしかない”と言ってます。われわれがそれをよく理解して、いかに頑張っているかを理解してあげないと。
羽端: テレビ屋さんはいろいろ勝手なこと言うかもしれないけど、でも、チーム力というか、もともとのパフォーマンスの違いっていうのはあるはずなんで。
STG: そのとおり。実は、今イスタンブールの空港のラウンジにいるんだけれど、某フジテレビの関係者が、”昨日のレースは面白くなかった。ラップチャートをみると・・・”みたいなことをしゃべってるわけです。
羽端: そ
れって、”絵柄”だけで言ってるんじゃないですかね?(笑)。でも、最初にも言ったけど、誰も壊れなかったからこそ、レースはシビアだったわけですよ。そ
れと、「四強」と「非・四強」では、言ってみればカテゴリー違いみたいなところがあるでしょ? あ、ここまでいうと、言い過ぎかな?(笑)
STG: それじゃ本物が伝わらない。
羽端: まぁ、このへんは、また、場を改めて(笑)。でも、一度、雨のレースでの可夢偉を見たいですね。
STG: 次のカナダは、雨がなくても、公道路面なので、ドライバーの”マシンさばき”が見物かも。
羽端: なるほど。
STG: それから、今回は、同じエンジンを積むフェラーリが相手でしたね。チームメイトだけでなく、そういう”尺度”で可夢偉を観察すると、彼の凄さが見えるかもしれません。