ヨーロッパGP メモ
2010年F1GPは、シーズン二度目のスペイン開催になる。会場はバレンシアの公道コース。2007年にヨットのアメリカズ・カップの会場となった場所で、3回目の開催を迎える。
北アメリカから戻ったF1GPの前半戦最後のレース。各チームは、シャシーのアップグレードをもってバレンシアに備えている。
ドライバーズ・チャンピオンシップは、L.ハミルトン、J.バトン、M.ウェバー、S.フェッテルのトップ5が19点差にひしめく混戦。コンストラクターズも、トップのマクラーレンとレッドブルの差が22点しかない混戦状況だ。
2008年も2009年も、他の公道コースと同じく、狭いコースは、マシンに厳しいストレスをかけることになるはずだが、今年は、今までより開催が2カ月早まっているので、気温は若干低くなることが予測されている。
2009年からコースが変更になった。ターン5の出口と、ターン10と14の傾斜が、25mm高くなった。ターン20の出口の人工芝部分が、2m拡張された。
初のヨーロッパGPは、1983年。イギリスのブランズハッチが舞台だった。1985年にはドニントン・パークでも行なわれ、英国では、1993年にもう一度イギリスで開催された後、1994年と1997年にはスペインのヘレスで行なわれ、1984年と、1995年、1996年、そして1999年から2007年まで、ドイツで開催されている。
ヨーロッパGPというくりでみると、1985年には、ナイジェル・マンセルがGP初勝利を飾り、1993年には、アイルトン・セナが雨の中で素晴らしい走りを展開、1996年には、ジャック・ヴィルヌーブがワールド・チャンピオンを決め、1997年には、ミカ・ハッキネンが最初のワールド・チャンピオンを獲得。1999年にはスチュワートGP(現在のレッドブルの前身チーム)がジョニー・ハーバートの手で初勝利を飾っている。また、2007年、激しい雨に襲われたレースでは、デビューしたばかりのマーカス・ヴィンケルホックが、テールエンダー・チームのスパイカーでトップを走る大番狂わせが起きている。
バレンシアには、リカルド・トロモというパーマネント・コースがあり、シーズンオフのテスト会場としてお馴染み。2輪のモトGPの舞台にもなっている。2月のテストでは、地元の英雄F.アロンソが初めてフェラーリに乗る舞台にもなった。同時にその日は、7回のワールド・チャンピオンであるM.シューマッハがメルセデスで復帰する場面にもなった。
バレンシアは、今年9月17日から19日まで予定されているモータースポーツ医学サミットの会場としても名が挙がっている。