2014F1GP第18戦ブラジルGP初日トピックス–ライコネン、好調!!
アメリカのテキサスから、南アメリカ大陸に渡ったF1GPは、ブラジルのサンパウロで第18戦の幕を切って落とした。
週末の予報は、雨が報じられていたが、結局、午前中のフリー走行1も午後のフリー走行2も、セッション中に雨は来なかった。
今回もケータハムとマルーシアが欠場したが、すでにいなくても何ら影響のないムードでスケジュールは進んだ。
◆今回もメルセデスがペースセッター
午前中のフリー走行1をルイス・ハミルトンが、午後をニコ・ロズベルグがトップタイム。しかし、午前中こそ、2台だけが1分12秒台だったが、午後には、ライコネン+フェラーリとリカルド+レッドブルも1分12秒台に入ってきた。短いコースなので、タイム差は小さくなるが、特に雨が予測されるレースでのドラマの予感が高まっている。
◆フェラーリ、好調!! しかし
最近の金曜日にフェラーリが好調なのはすでに見慣れた結果ではある。しかし、今回は、フリー走行2の中盤辺りでキミ・ライコネンが3番手タイムを記録した辺りから、いつもとは違うフェラーリが感じられた。
元々ブラジルは、フェラーリの親会社であるフィアットが人気の国情。ルーベンス・バリチェロやフェリペ・マッサがフェラーリのドライバーだった裏には、そうした事情も後押ししていたとも言われているが、つまり、ここでフェラーリはがんばる必要がある?!
キミ・ライコネンは、”別クラスの”メルセデス2台と同じ1分12秒台のタイムを記録して、リカルド+レッドブルを退けた。
しかし、その好調に対してアロンソ+フェラーリは不運を囲った。フリー走行終盤に、エンジンから白煙を大きく巻き上げ、コースサイドにストップして出火。アロンソ自ら消火して被害をくい止めたのはよかったが、シリーズ5基のパワーユニットの規制の厳しさを物語るアクシデントだった。
残り2戦、ギヤボックスを含み、規制範囲を護ろうとすることによるトラブルが増えそうな予感。
◆路面補修で新感覚のインテルラゴス
コース全周に渡って路面が再舗装されただけでなく、ピットレーンの出入り口も、安全を盛り込んだ変更が施され、反時計まわりのインテルラゴスは別のサーキットに生まれ変わったようだ。
ピットロードは、入り口がS字状に曲げられ、出口は、本コースとの合流ポイントが、これまでより先に延ばされた。1周の距離がモナコに次いで短いことから、タイヤ交換のロスタイムの差が、レースに微妙に影響することになるかもしれない。
◆雨?
週末の天気予報はずっと雨となっている。金曜日はセッション中には降らなかったが、これまでのデータでも、雨の可能性は大きい。新舗装の路面コンディションとのマッチングで、雨は降れば激しくなることが予測され、雨になれば、2種類のウェット・タイヤの選択のタイミングも、これまたレースに影響しそうだ。
◆レッドブルの二人の差
今回も、ダニエル・リカルドとセバスチャン・フェッテルの間で、運の巡り合わせに差が出てしまった。
リカルドの4番手に対して、フェッテルは9番手。ジュニアチームのはずのクビアト+トロロッソの後塵を排する初日となった。
◆新人3人がフリー走行1を走行
フォース・インディアのペレス車にダニエル・ジュンカデラ、ウィリアムズのボッタス車にフェリペ・ナッセ、トロロッソのヴェルニュ車にマックス・フェルスタッペンが乗った。
フェルスタッペンは6番手、ナッセは12番手といいところを見せられたが、ジュンカデラは、多くのマシンがスピンやふらつきを見せて手を焼いた第6コーナーの軽いバンプに弾かれ、コースオフしてマシンのフロント部分を大破。午後のペレスの走行時間を奪う結果になった。
[STINGER]山口正己
Photo by Ferrari S.p.A / FOTO STUDIO COLOMBO