2016から2017へ
新しい年が、読者のみなさまとモータースポーツ界にとって、素晴しい年になりますように!!
さて、[STINGER]が2016年に期待していた以下の事柄を振り返ってみましょう。
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1) 2年目のホンダF1のステップアップ
着実に実行されました。もちろん、参戦の目標である”優勝”や”ワールドチャンピトン”には遠いけれど、トップ3に次ぐポジションにジンワリと接近。問題は3年目の正直、となる2017年。長谷川F1プロジェクト総責任者は、2017仕様のパワーユニットを「すべて一から作り直した」とコメントしています。
2) トヨタのルマン24時間での活躍
信じられない”ゴールまで3分のドラマ”の主役になったトヨタ。お
ごらず焦らず、そして我田引水ではない参戦継続を願って止みません。モーターレーシングをどこまで理解しているか。WRC復帰も含め、トヨタのそれが判断される2017年になりそうです。
3) スーパーGTの迫真バトル
こちらはもともとそうなる規則に則ったレースなので、予定とおり(?)の展開でした。とはいえ、最終戦のタイトルマッチを勝ち抜いた、チーム・サードの平手晃平/ヘイッキ・コバライネンには、改めておめでとう!!
4) スーパーフォーミュラの隆盛
まずは関口雄飛の素晴しい菅生の走り。ストフェル・ヴァンドーンも、最後にきっちり表彰台最上段を射止めてくれました。フォミュラこそがレースであることを、改めて思い出させてくれそうな2017年への期待が高まるスーパーフォーミュラ。
5) 海外にチャレンジする日本人ドライバーの躍進
筆頭は、GP2で2年目の松下信治。しかし、もうひとつ歯車がかみ合わないままシーズンを終えるかと思われた最終戦のアブダビGPサポートレースは、別格のスピードを見せてくれました。2017年は、このリズムを持続して、ホンダがパーユニットをもう1チーム供給する可能性の高い2018年に向けて、まずはスーパーライセンス取得を。とはいえ、ライセンスなしで参戦できているパスカル・ウェーレインの例もあるように、ホンダの力も見せてほしいところ。メルセデスにできて、ホンダにできない、とおっしゃらず。
6) FIA-F4のさらなる充実
比較的”馴染んだ”感があるFIA-F4。変わらぬ拮抗した闘いで面白いレースが続いたけれど、年間1500万円と期待された運営費用がいつのまにやら2500万円が相場となって、”育成カテゴリー”という理想が若干かすみがち。またぞろ、これまでの育成フォーミュラがことごとく辿ったように、大人たちの都合に利用される温床にならないことを祈りたいところです。一方で、頂点を目指す若者はもちろん、ジェントルマンレーサーまでと門戸が広がったのはいいけれど、基準タイムを越えられないレベル参加者は、もう少し下のカテゴリーで修行を積んでから参戦してほしい、という声も。2017年は、いろいろな意味でターニングポイントと見たり。
さて、2017年、もっと面白いモーターレーシングに期待!!
[STINGER]山口正己
photo by [STINGER]/HONDA/JRP