ピレリ、2016年のタイヤ・レギュレーションを発表
来年から登場するウルトラソフト・タイヤ。これで来年からスリックは全5種類に。
ピレリは3日(木)、2016年のタイヤ・レギュレーションを発表した。
これはフランス-パリで昨日おこなわれたモータースポーツ評議会で話し合われて正式に承認されたもの。
2016年からの新しいレギュレーションは次の通り。
※ピレリのリリースと同じように一部文中の文言を太字にしてあります。
・新ルールの適用はスリック・タイヤ(ドライ・タイヤ)のみ。インターミディエイト(ドライとレインの中間のタイヤ)とウェットに関してはルールの変更はない。
・新コンパウンドのウルトラソフト・コンパウンド(マーキングは紫)の登場でスリック・タイヤは全5種類に。
■タイヤの組み合わせとその準備
・FIA(国際自動車連盟)との協議し、ピレリは各レースで3種類のコンパウンドを事前に決定し、各チームにこれを通知する。
・フリー走行、予選、レースで使用できるタイヤの総セット数は現在と同じ13のまま。
・ピレリはレースで各車が使用するタイヤ2セットを指定(各チームに供給される13セットの内の2セット)する。さらに、一番柔らかいコンパウンドの内1セットはQ3のみで使用するために残しておかなければならない。
・レース週末で使用する3種類のコンパウンドのうち、ピレリが選定する2セットのタイヤは2種類の違う種類のコンパウンドとなる。選定するタイヤは全チーム共通となる。
・残りの10セットに関しては、その週末に使用することが決定している3種類のコンパウンドの中から各チームが自由に選ぶことができる。
・各チームはピレリが定める締め切りまでに使用するタイヤを選ばなければならない。各チームは選んだタイヤをFIAに通達し、いくつのタイヤを生産する必要があるかがピレリへ伝えられる。各車が使用するタイヤの内訳はレース2週間前まで公開されない。万が一チームが締め切りを守れなかった場合、代わりにFIAが内訳を決定する。
・各車がタイヤを選定すると、現在と同じようにFIAがタイヤにランダムにバーコードを割り当てる。
・各チームが選定するタイヤはチーム内のマシン同士で同じ配分にする必要がなく、チームの各ドライバーはタイヤ配分を変えることが可能になる。
・各タイヤは現在と同じように、タイヤ側面にそれぞれ別のカラーリングでマーキングされ、種類を見分けることができる。
■レース期間中
・各チームは引き続き特定のスケジュールでタイヤを返却しなければならないが、以下のタイミングで返却するタイヤは各チームで選ぶことができる。
– フリー走行の最初の40分で使用した1セット
– フリー走行1中に使用した1セット
– フリー走行2で使用した2セット
– フリー走行3で使用した2セット
・ピレリがレース用に選定した2セットのタイヤはフリー走行で使用したものとして返却することはできず、使用できるのはレース中のみ。その2セットの内、最低でも1セットはレース中に使用しなければならない。ただし、どちらを使用するかは各チームで決定できる。
・予選でトップ10に入ったマシンがQ3で使用した柔らかい方のコンパウンドは返却しなければならず、その10台はQ2で最速タイムを出したときのタイヤでレースをスタートしなければならない(現在のルールと同じ)。その他のすべてのドライバーはQ3のために残したタイヤをレースで使用可能。
【翻訳:STINGER】
Photo by Pirelli & C. S.p.A. – Pirelli Tyre S.p.A