フェルスタッペン20歳2勝目!!–2017F1GP第15戦マレーシアGP決勝
日本GPを翌週に控えたF1GP第15戦マレーシアGPは、首都クアラルンプールのセパン・サーキットで10月1日に決勝レースを行ない、前日に20歳の誕生日を迎えたレッドブルのマックス・フェルスタッペンが、予選2番手から王者ルイス・ハミルトン(メルセデス)を追い抜いて、今シーズン初、去年のスペインGPに続くF1GP2勝目を飾った。
スタートで、ポールポジションのハミルトン+メルセデスが飛び出し、いつものようにレースをコントロールするかに見えたが、実はゼッケン44のメルセデスは、回生を活かしきれない微かなリスクを背負っていた。
フェルスタッペンは、ハミルトン+メルセデスのブレーキランプが、ブレーキング地点ではない場所で点灯していることからハミルトンがパワーを使い切れていない状況を察知し、4周目にあっけなく前に出、そのまま、首位を脅かされることなく56周を走りきった。
不運だったのはフェラーリ。予選でトラブルに遇って最後尾スタートとなったセバスチャン・フェッテル(フェラーリ)は、素晴しいスピードで前者を抜きまくり、3位ダニエル・リカルド(レッドブル)に詰め寄って僅差の4番手でゴールしたが、ゴール後に、スローダウンしていたウィリアムズのランス・ストロールと接触、リヤ部を大破する不運に見舞われた。
セバスチャン・フェッテルとランス・ストロールの接触は、レース後に審議対象となったが、レース後の、現地時間の18時すぎにお咎めなしと判定された。
もっと酷かったのは、優勝の可能性が高かった予選2番手、フェラーリの僚友キミ・ライコネンだった。ゼッケン7のフェラーリにスタート前、パワーユニットのトラブルが見つかり、フォーメーションラップに加われないまま、ガレージに押し戻され、ライコネンはレースを見物する憂き目に遇ってしまった。
これで、ルイス・ハミルトンは18ポイントを加え、4位12ポイントのセバスチャン・フェッテルにトータル34ポイントの差をつけて日本GPに臨むことになった。残りは5戦、ハミルトンが大きく4度目のタイトルを引き寄せるレースとなった。
また、マクラーレン・ホンダは、ストフェル・ヴァンドーンが、予選のポジションを護って7位の殊勲、「ここまで参戦してきたF1のレースでベストレースだって言えるね」とレースを振り返った。
一方、フェルナンド・アロンソは、スタート直後に軽く接触したマッサ+ウィリアムズとオコン+フォースインディアを避けようとして後退、ポジションを落とし、そこから上がれないまま、グリッドからひとつ後退した11位でゴール、惜しくも入賞を逃した。
今回がF1デビュー戦となったピエール・ガスリーは、スーパーフォーミュラの経験も活かす着実な走りで、初レースで14位完走をトロロッソにもたらした。
次のレースは、10月8日決勝の日本GP。パワーユニットにも車体にも最も難易度が高いとされる鈴鹿サーキットを舞台に熱戦が期待されている。
◆2017F1GP第15戦マレーシアGP決勝
1. フェルスタッペン+レッドブル
2. ハミルトン+メルセデス
3. リカルド+レッドブル
4. フェッテル+フェラーリ
5. ボッタス+メルセデス
6. ペレス+フォースインディア
7. ヴァンドーン+マクラーレン・ホンダ
8. ストロール+ウィリアムズ
9. マッサ+ウィリアムズ
10. オコン+フォースインディア
11. アロンソ+マクラーレン・ホンダ
12. マグヌッセン+ハース
13. グロジャン+ハース
14. ガスリー+トロロッソ
15. パーマー+ルノー
16. フルケンベルグ+ルノー
17. ウェーレイン+ザウバー
18. エリクソン+ザウバー
—-以下、リタイア
サインツ+トロロッソ
ライコネン+フェラーリ
[STINGER]山口正己
Photo by Red Bull Racing / Getty Images/Red Bull Content Pool