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敗者ガスリーの視線の先にあるもの

鈴鹿サーキットで22日日曜日に行なわれるはずだったスーパーフォーミュラ最終戦は、台風の影響で決勝レース中止が決まり、0.5点差という石浦宏明とピエール・ガスリーのタイトルマッチが実現せず、21日土曜日の予選をもって2017年が幕を閉じた。

タイトルマッチが見られなかったのは残念だったが、中止決定後に行なわれたシリーズの上位3人、石浦宏明、ピエール・ガスリー、フェリックス・ローゼンクヴィストの会見は興味深かった。

チャンピオンの石浦宏明を中央に、ピエール・ガスリー(向って右)と、3年連続王者を送り出したセルモ・インギング立川祐路監督。

中でも、スーパーフォーミュラ挑戦初年度とはいえ、アメリカGPの参戦を断って鈴鹿にやってきたピエール・ガスリーは、肩を落としながらも、潔い態度とコメントで、大物の片鱗を感じさせた。

鈴鹿の現場で土曜日の流れと会見を見守ったレースフリークにして若手ドライバーを厳しい目を向けるA氏に、STINGER編集長の山口正己が訊いた。

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山口正己(以下、山口):中止は残念でした。レースは走って勝負が決まってほしいですからね。
A氏:ですね。でも、この状況は、いたしかたなしでした。Q1だけが行なわれた時の雨は、なんとか走れるレベルでしたが、台風が近づくことを考えると、コース上の安全もですが、お客さんのこともある。中止は残念でしたが、その判断は正解だったと思います。

山口:タイトルマッチが肩すかしになった石浦とガスリーの表情はどうでしたか?
A氏:二度目のチャンピオンが決まった石浦選手は喜びながらも、会見で隣に座ったガスリーを気づかって、感情は余り出さない感じでしたね。

山口:お~、二度目のタイトルの余裕ですね。いい光景でしたね。ガスリーは、がっくりしていたでしょ?
A氏:ガスリーが、「自分では受け止める努力をする経験が出来て良かった」とコメントするのを聞いて、オッと思いました。

山口:フムフム。切り換えができている。プラス思考ですね。
A氏:そう言いながら、「明日、チャンスがあれば勝負したかった」、とタイトルへの執着心せ見せていましたね。本人は決着着けたかったと思います。

山口:石浦もガスリーも、そして観ているファンも同じ気持ちだったでしょうね。
A氏:ガスリーくん、今後について訊かれて、「明日は空いているので勝負したい」と冗談ながら語ってました。

山口 :お~、悔しがりつつジョークも出ていた、と。
A氏:ですね。しかし、表情は終始冴えない感じでした。本人はちゃんと走れればポール取れたとも。

山口:それは強がりで?
A氏:いや、自然体。強がりではなかったです。それを聞いて、私は彼を見直しましたね。

山口:あ、なので、“受け止める努力をする経験が出来て良かった”につながる、ということですね。
A氏:そうです。

山口:素晴しいですね。彼を“見直した”というところですが、逆に、日本の若手ドライバーに見習わせたいかも。
A氏:そう思いました。

山口:ガスリーは、アメリカGPを蹴って鈴鹿のスーパーフォーミュラを選んだわけだけれど、それを後悔していましたか?
A氏:いや、起きたことを前向きに受け止めようとしていたのが印象的でしたね。その意味では、彼の人柄が垣間見えました。レースがなかったからこそそこに気付くことができて、応援したくなりましたね。

山口:鈴鹿にいたかったなぁ。ガスリーの人柄は、どんなふうに感じました?
A氏:速いのは当たり前として。

山口:最低条件ですからね。
A氏:繊細ながら根性もあり冷静に状況分析出来るな、と。初めは繊細過ぎかと思ってましたが、表にはあまり出ないけれど、勝利への執着心が半端じゃないと思いました。多分、今晩は悔しくて眠れないタイプ(笑)。

山口 :そうそう、その悔しさね!! まったく同感です。最近、それを感じさせる日本人ドライバーがいないのが残念ですね。
A氏:ある意味、松下信治に似たタイプかも。松下くんは切り替えが早いですけどね。逆に、3位になったローゼンクビストは満足した表情でした。

山口:なるほど。3月にガスリーにインタビューしたとき、優しいところがあって、勝負の世界ではどうかな、という気がしたけれど、日本GPで鈴鹿に戻ってきた時に、胸板が分厚くなっているのを見て、オッと思いました。21歳で肉体的にも成長期にあることもあるんだろうけれど、確実に“大きくなっているな”、と。
A氏:そこも含めて、今後、期待出来ると思います。周囲で起きていることに対して、自分の足らない部分が分析できていて、それを自分で改善できる子だと思いました。

山口:それはレーシングドライバーとして非常に重要なところですね。
A氏:ガスリーは、対応が洗練されていますね。

山口:3月のインタビューで、「フランス人チャンピオンはプロストしかいない。二人目はキミだね」、と投げかけたら、間髪入れず、「ボクはそのためにここにいます」、とサクッとこちらの目を見て言ったのを聞いて、信念みたいなものを感じました。
A氏:その辺り、ちょっと器が違う。

山口:気が早いですけど、来年、トロロッソ・ホンダに乗るわけですが。
A氏:ホンダには合うタイプかも。

山口:というのは?
A氏:周りに、「何とかしてやらなきゃ!」と思わせる。

山口:なるほど!! 一生懸命というか、夢中な感じが素晴しいですからね。
A氏:今回の動きを見ていて、既に応援している自分がいます(笑)。

山口:F1は残り3戦ですが、楽しみになりました。走りのセンスも光っているガスリーを、赤丸つけて注目します。そしてもちろん来年のトロロッソ・ホンダも!!
A氏:賛成です。

まとめ/STINGER
Photo by SCUDERIA Toro Rosso / Getty Images


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