史上初の3週連続開催にどう対処する?–カウントダウン企画 2018F1GP開幕まであと73日
(74日からつづく)
F1が楽しみになる、あんな話、こんな話。
2018年のF1GPは、21戦で行なわれる。開催数は、昔ながらの16戦が、やる方の負担や、観る方が飽きないインターバルとしてベストと思うけれど、いろいろな事情でそうなったのだから文句を言っても始まらない。
しかし、今年復活するフランスGPからの3戦は、まったくインターバルのない3週連続開催。なんとも心配になってきた。
第8戦 | 6月24日 | フランス / ル・キャステレ |
第9戦 | 7月1日 | オーストリア / シュピールベルク |
第10戦 | 7月8日 | イギリス / シルバーストン |
6月24日の第8戦フランスのポールリカールを終えたグランプリサーカスのチームの多くは、イギリスの本拠地に向けてヨーロッパ大陸を北上し、ドーバー海峡をフェリーで渡る。ベース基地に戻るのが早くて月曜日午後。マシンを下ろして次に備える作業をこなし、次の会場であるオーストリアのレッドブル・リンクに遅くても木曜日午前中に到着するためには、水曜日の午前中にガレージを出発しなければならない。
パドックにF1村を構築するスランスポーターやモーターホームは、連続開催に備えて2セット用意しているというリッチなF1だが、現場と本拠地の『距離』はいかんともしがたい。
連続週開催は、かくて厳しいスケジュールの中で進むのだが、これがさらにもう1回繰り返す3週連続となると、チーム関係者のストレスはさらに肥大化する。
しかし、幸運なことに、3連続の次のレースはイギリスGP。カレンダー調整の段階で、イギリスGPを中心にスケジューリングされたことは想像に難くないけれど、いずれにしても、関係者にとって、3週連続は厳しい試練だ。
この辺りのストレスが、本拠地がイタリアのフェラーリやトロロッソ、スイスに居を構えるザウバーにとって、有利になるかも、てなこと考えながら観戦するののも、また楽しからずや、ではあるけれど。
[STINGER]山口正己
写真素材 by MERCEDES AMG PETRONAS Formula One Team、Red Bull Racing