行くならここ? GPランキングその2/食事–カウントダウン企画 2018F1GP開幕まであと49日
新シーズンに向けて鼓動が高まる!!
(50日からつづく)
グランプリ見物のもうひとつの楽しみは食事だ。世界各国、当然ながらそれぞれに特徴がある。
基本としてF1や世界各国のレースの取材で知恵として最初に覚えるのは、中華料理だ。世界中、ほぼどこに行ってもそこそこ美味しい中華料理店がある。中国はもちろん、マレーシアにもシンガポールにも、バーレーンにも、モントリオールにも。しかし、モナコとアブダビは、外れが多かったが、中華はまぁ、当たり外れがなく安心できるけれど、せっかく様々な文化に触れられるのだから、郷土料理もいただきたい。
最もポピュラーなのはイタリア料理か。イタリアGP会場のモンツァ周辺にもたくさんのイタリアンがある。どこに入っても美味しいが、案外盲点なのは、イタリアのステーキ。最近日本でもお馴染みになった“熟成肉”の考え方が徹底しているからかもしれないが、イタリアGPが行なわれる秋は、イタリアの松茸と言われるフンギポルチーニの季節だけれど、併せてステーキもお忘れなく。
ところで、F1の取材をする立場からすると、世界各国の中で、最も困るのがイギリスで、最もありがたいのはスペインだ。
イギリスは、中華料理とインド料理はかなりレベルが高く、シルバーストン・サーキットから10分ほどの周辺にも、美味しい中華をいただける店があるのだが、問題は、閉店時間。
深夜までやっている店はなく、仕事を終える9時過ぎには、シルバーストン周辺のレストランは軒並み閉店してしまい、高速道路のサービスエリアを含め、冷たくて食欲をまったくそそらないサンドウィッチしか食べ物がなくなる。
それに対して、スペインをベストに挙げたいのは、そもそもレストランの開店が早くて夜8時というところ。深夜を過ぎてもまったく問題なく、美味しい生ハムやパエリアをいただける。
ちなみに、バルセロナで美味しいのは、ラムチョップ。羊の肉の美味しさは、ちょっと他では味わえない。スターターで、トマトを塗っていただくパン・コン・トマーテと生ハムを注文し、ホワイトワインで流し込んだら、ラッチョップをメインにして、ちょっとした通気取り。
レースのスタートが午後に設定されているGPなら、土曜日の夜のディナーは遅くまでユックリ時間をかけて楽しめる。美味しいものをいただいて決勝のバトルを夢見てホテルに戻ってベッドに入る。なんとも幸せなひととき。
(48日につづく)
[STINGER]山口正己
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