かっこいいHALO?!–カウントダウン企画 2018F1GP開幕まであと44日
新シーズンに向けて鼓動が高まる!!
(45日からつづく)
気になる。今シーズンから装着が義務づけられるHALO。ドライバーが監獄にぶち込まれたみたいになるんじゃないの? という声も聞こえる。
無骨に見える理由のひとつは、バーが丸いパイプ状をしているから。○でなければ、流れの中にスムーズに溶け込むデザインになるのではないか、と思えるけれど、これは無い物ねだり。○が最も強度が高いからだ。
飛んできたパーツやタイヤを受け止めるために、相応以上の強さが必要になり、重くなってもいいというなら角パイプでもいいけれど、7kgと言われる重量に納めてかつ強度を確保するために、○パイプにせざるを得ない。
ところで、丸形が最も強いなら、モノコックが丸くないのはなぜ?という疑問も浮かぶ。旅客機の胴体が基本的に丸い筒状なのは強度的に最も強いからだが、F1がそうなっていないのには単純な理由がある。
それは、レギュレーションでがんじがらめにされた結果、規定寸法に納めようとすれば、数値ギリギリの四角断面にするしかないからだ。
もし仮に、F1がレギュレーションでサイズが規制されていなければ、1960年代の葉巻形時代のように、丸いモノコックのマシンが出るかもしれない。ただし、今度は、たとえば空力的な要求から、別の形にならざるを得ないかもしれず、なかなか簡単には行かないようだ。
さて、HALO、カラーリングも重要な要素だ。ここまでは、カーボンファイバーむき出しが多かったが、ボディと同じ色をつけるか、迷彩のダズル模様や、周囲が映り込むメタリックにするなどの工夫で、見え方も違ってくる。まずは、15日に姿を現すウィリアムズの登場を待つとしよう。
[STINGER]山口正己
photo by Photo by Red Bull Racing / Getty Images/Red Bull Content Pool/photo by FIA-F2