タイムとタイヤで合同テスト-1のおさらい–カウントダウン企画 2018F1GP開幕まであと21日
新シーズンに向けて鼓動が高まる!!
(22日からつづく)
順位 | ドライバー | チーム | PU | タイム | タイヤ | day | |
1位 | ハミルトン | メルセデス | メルセデス | 1:19.333 | M | 4 | |
2位 | フェッテル | フェラーリ | フェラーリ | 1:19.673 | S | 2 | |
3位 | ヴァンドーン | マクラーレン | ルノー | 1:19.854 | HS | 4 | |
4位 | ボッタス | メルセデス | メルセデス | 1:19.976 | S | 2 | |
5位 | リカルド | レッドブル | タグホイヤー | 1:20.179 | M | 1 | |
6位 | マグヌッセン | ハース | フェラーリ | 1:20.317 | SS | 2 | |
7位 | フェルスタッペン | レッドブル | タグホイヤー | 1:20.326 | M | 1 | |
8位 | ライコネン | フェラーリ | フェラーリ | 1:20.506 | S | 1 | |
9位 | フルケンベルグ | ルノー | ルノー | 1:20.547 | S | 4 | |
10位 | アロンソ | マクラーレン | ルノー | 1:20.929 | SS | 4 | |
11位 | サインツ | ルノー | ルノー | 1:20.940 | M | 4 | |
12位 | ストロール | ウィリアムズ | メルセデス | 1:21.142 | S | 4 | |
13位 | ガスリー | トロロッソ | ホンダ | 1:21.318 | S | 2 | |
14位 | クビツァ | ウィリアムズ | メルセデス | 1:21.495 | S | 2 | |
15位 | シロトキン | ウィリアムズ | メルセデス | 1:21.822 | S | 2 | |
16位 | オコン | Fインディア | メルセデス | 1:21.841 | S | 2 | |
17位 | ペレス | Fインディア | メルセデス | 1:21.973 | S | 4 | |
18位 | ハートレイ | トロロッソ | ホンダ | 1:22.371 | S | 1 | |
19位 | グロジャン | ハース | フェラーリ | 1:22.578 | S | 1 | |
20位 | ルクレール | ザウバー | フェラーリ | 1:22.721 | SS | 2 | |
21位 | エリクソン | ザウバー | フェラーリ | 1:23.408 | S | 1 | |
22位 | マゼピン | Fインディア | メルセデス | 1:25.628 | M | 1 | |
M=ミディアム/S=ソフト/SS=スーパーソフト/HS=ハイパーソフト(右にいくほど柔らかい) |
合同テスト-1で、印象に残ったのは、マクラーレンの意外な速さと、メルセデスの余裕の強さだったが、もう少し目を凝らすと、フェラーリやレッドブル、そして気になるトロロッソ・ホンダのポテンシャルやチームの状況が浮かび上がってくる。
特に、注目すべきは、各ドライバー4日間のベストタイムを並べた上の表の右2段、ベストタイムが記録された日とそこで使われたタイヤだ。タイヤは、柔らかい方が速いが、記録した日は、早ければ早いほど、ポテンシャルが高いとも言える。
もちろん、4日間のテストは、タイムアタックがメインテーマではなく、まずは2018年型がまっとうに作動するかどうかの確認と、ドライバーだけでなく、チームメンバーそれぞれが、新しい”道具”に慣れるのが主目的だが、走り始めてポンとタイムがでるなら、それはそれで素性の良さの証明になる。
まず、メルセデスの強さに隠れているが、フェラーリの二人のタイムはなかなか興味深い。2日目にフェッテルがきっちりトップタイムを記録して、あえて硬めのタイヤで最終日も走っている。
同じことがレッドブルにも言える。初日トップはダニエル・リカルドが105周を走ってトップタイムだった。フェラーリやレッドブルは、さっさと速さを確認し、あとは、じっくりプログラムを進めた、ということだ。リカルドもチームメイトのフェルスタッペンも、レッドブルの二人のタイヤがミディアムであることも興味深い。
トロロッソ・ホンダがスピードが足らないのは、パワープラントのポテンシャル不足といえそうだが、まずはトラブルフリーで確実にシーズン序盤を走り抜き、シーズンが進むごとにパワーをあげていく、そんなイメージが浮かぶだろう。
一方、ヴァンドーンのマクラーレンが履いたタイヤは、7種類の中で最も柔らかいコンパウンドだったが、2番目に柔らかいウルトラソフトを使ったドライバーがいない。マクラーレンは、メルセデスやレッドブルより5段階柔らかいタイヤでタイムを狙ったことにも注目しておきたい。
タイヤと記録した日を眺めれば、気になるチームがどんな具合にテストを消化したかがうっすらと見えてくる。速さだけでなく、チームの落ち着き具合も想像しながら、6日に始まる”後半戦”を待とうではないか。
STINGER 山口正己
写真素材:Ferrari S.p.A / FERRARI MEDIA、PIRELLI