「今夜だけはこの瞬間を楽しみたい」–田辺豊治TDのバーレーンGP
バーレーンGPの予選を終えたとき、開幕戦の低迷を払拭する6位と11位のポジションに対して、「うまくまとめてくれました」とドライバーを立てた。レースへの深い理解を現わす田辺豊治テクニカルディレクターのコメントだった。
ゴール後も、ホンダにとって復帰の2015年以来最高位の4位に浮かれることもない。ここがスタート、すでに今週末に頭を切り換えている。
「今日はエキサイティングなレースの中で、両ドライバーともに安定したレースを見せ、2台ともに完走できたことに満足しています」
「特にガスリー選手は週末を通して非常に素晴らしいパフォーマンスを見せていました。Hondaとして2015年のF1復帰以来最高の4位という結果をもたらしてくれたことに感謝しています」
「ブレンドン選手については10秒停止のペナルティーを受けた影響で、13位(レース後17位に降格)という残念な結果になりました」
「開幕戦でのPUのトラブルの後、HRDさくらとミルトンキーンズにいるメンバー全員が、本当に懸命に作業を続けてくれました。その努力が今日の結果に結びついたと思っています。また、ここまでの信頼性改善と、Toro Rossoによるシャシーのアップデートにより、パッケージとしての着実な進化を感じています」
「今夜だけはこの瞬間を楽しみたいと思いますが、まだまだ始まりにすぎません。また明日からは、来週、上海での中国GPに向けた準備に全力で取り掛かります」
期待が加速してプレッシャーがどんどん大きくなっていく中で、ホンダのレーシング魂の真価が試されている。
[STINGER]山口正己
photo by Honda