リカルドの大逆転!!–2018F1GP第3戦中国GP決勝
6番手グリッドからスタートしたレッドブルのダニエル・リカルドが、会心のレースを決めて大逆転、約1年振りの優勝の美酒(靴で呑む!!)を味わった。
レースは、フェラーリのセバスチャン・フェッテルのリードで始まったが、最初のタイヤ交換が終わったところで、メルセデスのバルテリ・ボッタスが首位に立ち、終盤をリードした。
ドラマが起きたのは終盤。なんと、トロロッソ・ホンダの2台が接触、コースに散らばった、接触で壊れたガスリーのフロントウィングの破片回収のためにセーフティ・カーが導入されたが、レッドブルはこのタイミングを見逃さず、2台を緊急ピットに呼び、タイヤを新品のソフトタイヤに交換。これがレース終盤の流れを大きく変えた。
ボッタス+メルセデス、フェッテル+フェラーリ、ライコネン+フェラーリ、ハミルトン+メルセデス、フェルスタッペン+レッドブル、リカルド+レッドブルのオーダから、タイヤを交換してペースが速いレッドブルが大暴れ、ここからドラマが連発する。
まず、リカルドがライコネンをパスして3番手へ。続いてフェルスタッペンがハミルトンを追い詰めてアウト側からパスにかかるが、ハミルトンがふらついてフェルスタッペンは押し出される形でコースオフ。さらに建て直したフェルスタッペンは、追い上げて2位のフェッテルに仕掛けるが、やりすぎて接触、2台はスピンして、フェッテルのレースはそこで終わった。
最後の数周は、首位のボッタスに追いついたリカルドの動きが注目されたが、ライコネン、ハミルトン、フェルスタッペン、フェッテル、ボッタスと抜きまくり劇。どの追い越しも、優れた決断力とハイレベルのドライビングのキレを証明する素晴しいものだった。
ダニエル・リカルドの優勝は、昨年のアゼルバイジャンGP以来の約1年振り。表彰台は、鈴鹿以来の表彰台だった。
フェッテルが力尽きて後退し、6番手にフルケンベルグ+ルノー、7番手にアロンソ+マクラーレンが食い込んだ。
次のレースは、2週間後の4月29日に決勝を行なうアゼルバイジャンGP。世界遺産のなかの超高速バトルは、また一味違った展開を期待させている。
◆2018F1GP第3戦中国GP結果
1. リカルド+レッドブル
2. ボッタス+メルセデス
3. ライコネン+フェラーリ
4. ハミルトン+メルセデス
5. フェルスタッペン+レッドブル
6. フルケンベルグ+ルノー
7. アロンソ+マクラーレン
8. フェッテル+フェラーリ
9. サインツ+ルノー
10. マグヌッセン+ハース
11. オコン+フォースインディア
12. ペレス+フォースインディア
13. ヴァンドーン+マクラーレン
14. ストロール+ウィリアムズ
15. シロトキン+ウィリアムズ
16. エリクソン+ザウバー
17. グロジャン+ハース
18. ガスリー+トロロッソ・ホンダ
19. ルクレール+ザウバー
20. ブレンダン・ハートレー
[STINGER]山口正己
Photo by Aston Martin Red Bull Racing