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◆シリーズ・バーチャルセーフティ・カー◆その3・オーバーテイクの名手セナとリカルド

寝てませんよ、やるときはやる。

天才といわれたアイルトン・セナのアクシデントから24年。いまでも希代の才能を惜しむ声が絶えないが、セナといえばオーバーテイクの名手と謳われたことを思い出しました。

中国GPのリカルド+レッドブルが何度も見せた鋭いオーバーテイクがきっかけでした。しかし、アンルトン・セナとダニエル・リカルドのシチュエーションは若干違うかも。

セナのやり方はこんなふうでした。

通常無理なシチュエーションでも、強引という状況も含めて、とにかく抜く、というスタイル。セナはそれを貫いた。たとえそれがレース中ではなく、フリー走行でも、さらにはテストの時であっても、追いついたらとにかく抜く、というスタイルでした。そうするのがセナでした。

それは追い越しが上手いというだけでなく、もう一つの“闘いの回路”がセナの中にあったのではないかと思えます。

たとえば、フリー走行で前車に追いついた場面。そこは高速コーナー手前で、リスクがある。そうした場面でも、セナは、次のコーナーまで待つことをしませんでした。

それは、“この黄色いヘルメットがバックミラーに映ったら、道を明けるべし”という刷り込みを行なっていたから、ではないか。そこまでして、と思えるけれど、ウルフと呼ばれて最強伝説を打ち立てた横綱千代の富士の話を思い出します。

才能がありそうな若手力士には、下積み時代に、徹底的に“稽古”を着けておく。そうして力関係で自分が「上」であることをしみこませておくというのです。やがて若手が上位に進出して千代の富士と対戦するようになったとき、下積み時代の“稽古”のイメージが脳裏に浮かんで、怯んで力が出せなくなるのだとか。

強い者は、徹底して全方位に強さのための布石を張っておくようです。

しかし、ダニエル・リカルドのオーバーテイクは、ひたすらその瞬間を楽しんでいるように映りました。どちらがいいかわからない。セナの方が心を打つやり方とも言えるし、リカルドの方がいいという意見もあり、どちらが好みか、意見の別れるところではありますが、ひとつ言えるのは、明るさではリカルドの勝ち、ということでしょうか。

[STINGER]山口正己
Photo by Aston Martin Red Bull Racing、WILLIAMS F1 TEAM

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