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シリーズ・バーチャルセフティカー :その5・ボコッと壊れて数千万円

記録だけでなく、記憶に残すために

開発に膨大なお金がかかるエフワンをどうしてやりたがるのか。理由はいくつか考えられます。最近は自動車メーカーが最大のスポンサーになり、いまや自動車メーカーが、F1を支えています。

たばこ産業もエフワンを支える強大なスポンサーとしてF1に君臨した時代がありました。しかし、時代はたばこを容認しなくなり、たばこの広告が禁止され、その後、IT企業のスポンサーも出現しましたが、やがて自動車メーカーがその中心的存在になりました。

ただし、問題も出てきました。自動車メーカーは、たばこよりもF1と密接に関係しているだけに、大きな予算を投入してF1を支える役目になった自動車メーカーの誤解が広がるようになりました。それについては別項に譲りますが、資金のかかる開発は,自動車メーカーでなければ無理と言われています。

例えばエンジンの開発費を考えると、そこに投じる予算額は圧倒的に高額になり、一時、マクラーレンがエンジン開発を標榜したこともありましたが、さすがのマクラーレンでも簡単にはいかず、結果として自動車メーカーでなければ手が出せない、という結論になっています。

開発中にはエンジンが“ボコボコ壊れる”と第二期ホンダの総監督だった桜井淑敏さんから聞いたことがあります。もちろん、これは1990年ごろのターボ時代の話。現在は、コストカットの規制がどんどん厳しくなって、お金のかけ方が上品になりましたが、それでもF1は大量生産ではなく、ワンオフの一品生産といっていい少量生産なので、型代を考えると“ボコッ”といって数千万円。“ボコボコ”いったら、いったいいくらになったことやら。そのころから、年間予算は100億を超え、いやむしろ単位が100億円になりました。

反対に、「0.1秒速くするのに1億円」というフレーズも存在したり。それが反対に高貴なイメージのブランドとしてのF1、ということにもなりそうです。

そうしたポジションの自動車メーカーですが、まさにそのことが誤解につながる現象が起きるのです。

[STINGER]山口正己
Photos by HONDA

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