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売り込みの達人、ジル・ド・フェラン–F1夏の陣?!

インディ500でフェルナンド・アロンソのアドバイザーを務めたジル・ド・フェラン。サングラスのむこうの目つきは、伺えない。

マクラーレンF1チームの体勢が一新した。いや、一新に向けて走り始めた、という表現が正しいかもしれない。

マクラーレンのチーム代表であるザック・ブラウンは、レース・ディレクターのエリック・ブーリエを更迭し、代わりにジル・ド・フェランを抜擢したことを発表した。

ザック・ブラウンが何を考えているのか、いまのところ想像でしかないが、こんなことに思いが巡る。

◆ブーリエは、現状のマクラーレンの首脳陣の中では最もレースの本質を理解する存在だった。ホンダに対していろいろ“表現”していたのは、予算を提供して影で糸を引くマンスルー・オジェーへの忠誠心からの言葉だった? ここにきて、“レースを知っていること”がザック・ブラウンにとって邪魔になった?

◆ジル・ド・フェランは、知る人ぞ知る“売り込み魔”だ。かつて、BARからホンダF1レーシングに移行したところで、アドバイザー的な役目を請け負っていたが、それはホンダが依頼したのではなく、強烈な売りこみによって実現したのではないか、といわれている。

◆ザック・ブラウンの狙い? 現在、財政的に不安定なフォースインディアが売りに出されている、という噂が盛んに飛んでいるが、そこに狙いをつけているのがアメリカのアンドレッティ・オートスポートという脈絡もある。ザックさん、マクラーレンを飛ばされることを想定し、すでにアンドレッティの“席”を狙っている?

◆アロンソは、どう考えているのだろうか? 素人の場当たり的とも言えるザック・ブラウンの対応に対して、モーターレーシングの機微を理解しているフェルナンド・アロンソは、どう思っているのだろうか、という心配に対して、冷静な意見は、「あきれているんじゃないの」と。きっと当たっている。

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