ハミルトン、感無量の英国6度目のPP–F1イギリスGP予選
路面温度50度を超えるシルバーストンで、F1GP第10戦イギリスGPの予選が行なわれ、地元ファンの大歓声の中で、ルイス・ハミルトン(メルセデス)がセバスチャン・フェッテル(フェラーリ)を僅差で抑えてイギリスGP6度目、F1GP通算76回目のポールポジションを決めた。
コクピットを降りたルイス・ハミルトンは、ファンの大歓声の中でインタビューに答えられないほど高揚し、涙を拭って、セバスチャン・フェッテルとの闘いがギリギリだったことを表現した。
2回のアタックが行なわれたQ3、最初のアタックでハミルトンは、3コーナーでかすかに姿勢を乱し、セバスチャン・フェッテルにベストタイムを譲ったが、エンジン音をかき消す大歓声の中で2度目のアタックを完璧に決めた。セバスチャン・フェッテルとの差は、0.044秒だった。
セバスチャン・フェッテルは、予選を前にしたフリー走行3終盤をピットで過ごしたが、それは、クビを痛めていたためだった。痛み止めを投与して挑んだQ3だったが、「クビは何とか大丈夫。メルセデスに対しては、今朝はダメダと思ったけれど」と激しい予選を振り返った。
キミ・ライコネン(フェラーリ)が3番手。「ターン16でブレーキをロックさせた」ライコネンは、ハミルトン+メルセデスとの差は0.096秒だったが、それとは別にセクター2で0.2秒の後れをとっていた。つまり、ミスなく走れば、メルセデスのタイムを超えたことになり、ハミルトンがギリギリの闘いを展開していたことを理解させた。
セカンドグループは今回もハースが7-8番手で先頭を切ったが、ザウバーのシャルル・ルクレールが9番手に食い込み、ここでも天才ぶりを証明した。
トロロッソ・ホンダは、フリー走行3でブレンドン・ハートレイが、フロントサスペンションが壊れて激しいクラッシュを演じ、ピエール・ガスリーもQ2止まり。厳しい闘いを強いられた。
路面温度が50度を超え、シルバーストンとしては珍しい高温の予選だったが、同じような天候で行なわれそうなレースもメルセデスとフェラーリを中心に、熱い闘いを予測させている。
レースは、日曜日の15時(日本時間22時)にスタートする。
◆2018F1GP第10戦イギリスGP予選
1. フェッテル+フェラーリ
2. ハミルトン+メルセデス
3. ボッタス+メルセデス
4. ライコネン+フェラーリ
5. フェルスタッペン+レッドブル
6. ライコネン+フェラーリ
7. マグヌッセン+ハース
8. グロジャン+ハース
9. シャルル・ルクレール
10. オコン+フォースインディア
—-以下、Q2ノックアウト
11. フルケンベルグ+ルノー
12. ペレス+フォースインディア
13. アロンソ+マクラーレン
14. ガスリー+トロロッソ・ホンダ
15. エリクソン+ザウバー
—-以下、Q1ノックアウト
16. サインツ+ルノー
17. ヴァンドーン+マクラーレン
18. シロトキン+ウィリアムズ
ストロール+ウィリアムズ
ハートレー+トロロッソ
[STINGER]山口正己
Photo by MERCEDES AMG PETRONAS Formula One Team