ハミルトンは怒っていたのではなく疲労困憊だった–F1イギリスGPハイライト
F1イギリスGPのゴール後、ルイス・ハミルトンはいつになく愕然とした表情と態度だった。それは、スタート直後にキミ・ライコネンに追突され、母国イギリス人に贈りたかった優勝の二文字を失ったからだと思われていたが、違った。ハミルトンは、疲労困憊だったのだ。
スタート直後にスピンして事実上の最後尾の18番手に落ち、そこから挽回して、4周目に15番手、8周目に10番手、13周目に6番手と追い上げ、タイヤ交換を引っ張って、52周レースの半分の26周目に3位ょ位置からピットイン。最後は、タイヤのライフ限界だったボッタスをパスして2位。この間、タイヤをいたわりつつファステストラップを記録しての追い上げだった。
超高速のシルバーストンで、集中力を絶やさずにバトルをくぐり抜けてゴールした。疲れ切ったハミルトンは、ゴール直後、マーチン・ブランドルのインタビューに、「ファンのみんなに申し訳ない」と答えるのがやっとの状態だった。
[STINGER]大和 空/Sora Yamato