アロンソとフェッテルの“危ない”組み合わせ?!
レッドブルのクリスチャン・ホナー代表が、F1公式サイトのポッドキャスト『Beyond The Grid』で、アロンソがチームに来ることはないことを匂わせるコメントをして話題になったが、そのインタビューの中で、“ベストのドライバー”を訊かれたホナー代表は、「セバスチャン・フェッテル」と答えた。レッドブルにとって“いいドライバー”とは、速さと巧さだけではなく、チームと協調できることも大きな要素ということになる。
そのフェッテルと、フェルナンド・アロンソが、2019年のチームメイトになる可能性が高くなっている。フェラーリはすでにメルセデスよりもハードの面、つまりマシンじたいのポテンシャルは上という見方もあるが、問題は、その使い方。プラモデルが、作り手によって完成度に大きな差が出るのと同じく、チーム運営とステアリングを握るドライバーによって、大きな差が生まれる。元々フェラーリが有利なはずのハンガリーGPでルイス・ハミルトンが優勝してセバスチャン・フェッテルが2位だったのがその好例だ。
つまり、フェラーリにアロンソがジョイントすることになった場合、最大の問題は、ホナー代表が“混乱の可能性あり”としたアロンソは、ベストドライバーに挙げたフェッテルとの関係がクローズアップされる。二人とも、「お先にどうぞ」とは言うわけもない、ということだ。
そもそもフェラーリに限らず、大物二人が“ジョイント・ナンバーワン”でコンビを組んだ場合、古くは、プロストとセナがそうだったように、スムーズに進んだ話は聞いたことがない。さらにフェラーリは、イタリア人気質のせいか、そうした問題をうまくコントロールできない体質もありそう。
さて、アロンソにとって最良の選択と思われるフェラーリ入りが実現したとして、どんな動きになるのか、決定もしていないのに、気になってきた。
[STINGER]山口正己