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手に汗握らせた終盤バトルのフェラーリDAY–F1アメリカGPハイライト

フェラーリの日。

2018F1GP第18戦アメリカGPは、フェラーリが汚名を払拭、キミ・ライコネンが5年半ぶりの勝利、セバスチャン・フェッテルは、ルイス・ハミルトンのタイトル決定を阻止して見せた。

レースは、タイヤの影響がよく見える展開だった。スタートでライコネン+フェラーリにトップを譲ったハミルトン+メルセデスにチャンスが巡ってきたのは9周目。リカルド+レッドブルがリタイア、コース上に止まったレッドブルを撤去するためにヴァーチャルセフティカーが出された。ハミルトンは、そのタイミングでライコネン+フェラーリとの差を縮め、早めのピットインを行なってフレッシュタイヤでライコネン+フェラーリをパス。そのままゴールまで突っ走ると思われた。

レースは退屈な展開で中盤を迎えたが、面白さは終盤に凝縮して待っていた。ハミルトン+メルセデスの右後輪にブリスター(気泡)の兆候が見え始めたのは、56周レースの30周を過ぎたころだった。

さらに左後輪も傷めたハミルトン+メルセデスは、56周レースの37周目に予定外のピットインで3位に後退。レースが振り出しに戻った形となった。

ハミルトンとの差を12秒に広げていた差をヴァーチャルセフティカーで帳消しにされたライコネン+フェラーリだったが、ハミルトンのタイヤを交換でトップ奪回、2番手には、18番グリッドから追い上げてドライバーOF the Dayに選ばれたレッドブルのマックス・フェルスタッペンが這い上がってきていた。ゴールまで10周を切るころにライコネン、フェルスタッペン、ハミルトンのトップ3が3秒以内に固まり、さらに接近、それぞれがDRS圏内の緊迫した状況となった。

ライコネン+フェラーリは、ソフト・タイヤが苦しくなって終盤を迎えていた。フェルスタッペン+レッドブルはスーパーソフト、ハミルトンはソフトだが、37周めに換えた新し目。3台の差はさらに縮まった。

苦しいライコネンだが、フェルスタッペンは、背後のハミルトンを意識しながらの状況では、おいそれとライコネンを攻撃することができない。

その状況でゴールまで2周、固唾を呑んで見つめる観客の前で、フェルスタッペン+レッドブルがかすかにラインを外すミス、ハミルトン+メルセデスが見逃さずに襲いかかったが、フェルスタッペンはギリギリでポジションを死守、逆にハミルトンがコースを外れ、ここでトップ3が決まった。

さらにその直後、ゴールので1周。今度はフェッテル+フェラーリが、DRSを使ってボッタス+メルセデスとの4位争いに止めを刺し、スタンドから大歓声が上がった。ボッタス+メルセデスも、ハミルトンと同じく、タイヤを傷めていたが、ピットインして後退するよりも、苦しいタイヤでゴールまで持ちこたえる作戦だった。フェッテルのピットからは、しばらく前から、「ボッタスのタイヤにもブリスターが出ている。プッシュしてタイヤを酷使させろ」という意味の指令が飛んでいた。

最後の最後に、タイヤの寿命が絡んだ探り合いが行なわれ、面白いレースになった。

次のメキシコは、高地。エンジンの使い方で違いが出ることが期待されている。

[STINGER]大和 空/Sora Yamato

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1位マックス・フェルスタッペン491ポイント"
2位セルジオ・ペレス240ポイント
3位ルイス・ハミルトン220ポイント
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1位レッドブル・レーシング860ポイント
2位メルセデス409ポイント
3位フェラーリ406ポイント

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