アロンソだけではない、“アブダビ限り”
今週末の2018F1GP最終戦アブダビGPは、フェルナンド・アロンソが一端F1を離れるレースになる。アロンソにはマクラーレンが特別カラーのマシンを用意しているが、ここで“分かれ”を告げるのは、アロンソだけではない。
フェラーリは、“ライコネンは、赤い日々にカーテンを降ろす”とロマンチックにライコネンとの分かれを伝えた。
フェルナンド・アロンソは、マクラーレンF1チームを去り、インディカーとWECにターゲットを絞った。キミ・ライコネンは、ザウバー・フェラーリF1チームに移籍し、バックヤードではフェラーリとの強いつながりを継続するが、純粋なフェラーリドライバーではなくなる。2007年から3年間と2014年から5年間着用した赤いレーシングスーツを脱ぐことになる。
ザウバーを押し出されながら、インディカーに活路を見出したマーカス・エリクソン、マクラーレンを弾かれてフォーミュラEに転身するストフェル・ヴァンドーンの二人は、別の人生が待っている。そして、本人はまだ認めていないながら、トロロッソ・ホンダを離れると言われるブレンダン・ハートレーと、ウィリアムズのセルゲイ・シロトキンもカーテンを降ろす一人になりそうだ。
一方、2019年に新スタートになるのが、フェラーリに昇格するシャルル・ルクレール、レッドブルにアップグレイドするピエール・ガスリー、マクラーレンに移籍するカルロス・サインツ、ルノーに新天地を求めたダニエル・リカルド、トロロッソに復帰してホンダ・パワーで闘うダニール・クビアト、ウィリアムズでF1デビューするジョージ・ラッセル、ザウバーでF1にチャレンジするアントニオ・ジョビナッツィ、そしてまだ正式契約はしないないが、フォースインディアに移籍するはずのランス・ストロール、トロロッソ・ホンダ濃厚のアレキサンダー・アルボンかもしくはダニエル・ティクトム、そしてウィリアムズで復活が期待されるロベルト・クビサ。
こうしてみると、2018年最終戦は、さまざまな区切りのレースとして、なかなかエモーショナルなムードの中で行なわれることになりそうだ。週末のレースがますます気になってきた。
[STINGER]大和 空/Sora Yamato
photo by FERRARI