ハミルトン有終の美。アロンソに贈るドーナツターン
ルイス・ハミルトンが、今シーズンを象徴するような鉄壁のレースで有終の美を飾り、F1史上初めて、シリーズポイントが400点を越えるドライバーになった。
ウィル・スミスが振るチェッカードフラッグを、ルイス・ハミルトンが最初にくぐり抜けたが、2位セバスチャン・フェッテルとともに、最終レースとなったフェルナンド・アロンソと並走してパレードラップを周回。グランドスタンドに戻った3台がドーナツターンの競演を披露して、エモーショナルなムードの中で2018年が幕を閉じた。
このレースを区切りにインディカーに転向するフェルナンド・アロンソは、入賞にギリギリに届かない11番手だったが、最終ラップのセクター2で区間ベストを記録して見せ、ハミルトンはフェッテルの手厚い見送りの儀式で、さわやかに最後の舞台を締めくくった。
3位はレッドブルのマックス・フェルスタッペン。表彰台に上がった3人とも、シーズンを終えた安堵からか、いつもと違う温和な表情だったのが印象的だった。
スタート直後に、フルケンベルグ+ルノーがグロジャン+ハースのタイヤに乗り上げて転倒する波瀾の幕開け。このレースがフェラーリ最後となるキミ・ライコネンがメインストレートで突然ストップするトラブルサムな最終戦は、一方で激しいバトルが展開する2018年の最後を飾るに相応しい展開を見せた。
トロロッソ・ホンダは、ピエール・ガスリーが終盤10番手の入賞圏内を走りながら、エンジンから白煙を吹き上げてリタイア。ブレンダン・ハートレーは12番手で最終戦を終えた。
◆2018F1GP第21戦(最終戦)結果
1. ハミルトン+メルセデス
2. フェッテル+フェラーリ
3. フェルスタッペン+レッドブル
4. リカルド+レッドブル
5. ボッタス+メルセデス
6. サインツ+ルノー
7. ルクレール+ザウバー
8. ペレス+フォースインディア
9. グロジャン+ハース
10. マグヌッセン+ハース
11. アロンソ+マクラーレン
12. ハートレー+トロロッソ
13. ストロール+ウィリアムズ
14. ヴァンドーン+マクラーレン
15. シロトキン+ウィリアムズ
—-以下、リタイア
ガスリー+トロロッソ
オコン+フォースインディア
エリクソン+ザウバー
フルケンベルグ+ルノー
[STINGER]山口正己
photo by MERCEDES