フォーミュラEのテストに女性9人が参加!!
フォーミュラE2018-2019が行なわれた12月16日の翌日の月曜日に、開幕戦会場となったサウジアラビアのディルイーヤの市街地コースで、全11チームが参加するフォーミュラEのテストが行なわれ、9名の女性が参加した。これまでのフォーミュラEの走行で女性が参加した最多の記録となった。
テストの最速は、ヴァージンレーシングのサム・バードの1分09秒668。テチータのジャン・マーカス・エリック・ヴェルニュがセカンドフェラーリァステストで、新人のベストタイムは、アウディスポーツ・アブトのニコ・ミュラーの1分10秒432という結果だった。
女性最速は、1分12秒048を記録したシモーネ・シルベストロ。スイス人女性は、2015年にアンドレッティ・オートスポートでフォーミュラEをトライして以来、今回は、BMW i アンドレッティのマシンを走らせた。
僅差で続いたのは、DSテチータのステアリングを握ったザウバーF1のテストドライバーのタチアナ・カルデロン。彼女は走行後、「ストリートを走るのは楽しいけれど、正確性が要求されますね。少しでもラインを外すと、壁に簡単にぶつかるから」とコメントした。
「今回のテストは信じられない気分でした。女性の運転を許したばかりの国で、関係者が、女性がモータースポーツに参加できるようにするために取ったステップは、本当に素晴らしいと思います。これを期にモータースポーツでより多くの女性の活躍につながることを願っています」
このテストを、アウディ・クワトロ4WDを駆って、1980年周辺のWRCでトップ争いを展開したミシェル・ムートンが、FIAのモータースポーツ委員会委員長としてこの場に立ち会い、「新しいフォーミュラEカーをテストする非常に多くの強力な女性ドライバーが参加できたのは素晴らしいことです。私は、世界最高の女性ドライバーの可能性を見るために視察にきましたが、彼女たちの中から最高のチームのドライバーが誕生すると、強く信じています」とコメントした。
参加者の一人、アラブ首長国連邦生まれのドライバーは、「車が本当に好きだけれど、フォーミュラEは今まで乗ってきたクルマとはかなり違うわ。ここは、狭くてリスキー。レーシングラインを失ったときは壁とお友達」。と付け加えた。彼女は、午前中のセッションの終わりに向かってターン17の障壁に触れ、クルマにダメージを与えてその日を切り上げた。
[STINGER]山口正己
photo by FORMULA-E