ブロウンの心はすでに2021?!
2018年シーズンが終わり、クリスマス休暇を前にしたF1GPはしばしの休息に入っているが、これをすぎれば、日本でいう正月休みをクリスマスで消化しているヨーロッパの人々は、新年早々から活動を始める。F1村の住民も、2019年シーズンに向けて、全開で準備を始め、人々の焦点は2019年に向いていると思われる。
2019年、F1は、主に空力規則の大幅変更が施行される。すでに素人には複雑すぎてどう効果があるのか見えなくなっているフロントウィングを中心に規則が変わり、それはイコールダウンフォースの大幅減少を意味して、チームの勢力図が大きく変わる可能性がありそう。空力規則の変更は、誰にとっても未見の領域で、蓋を開けなければ彼我の比較ができないからだ。
そんな中で12月上旬に来日したアドリアン・ニューウェイは、ここがチャンスと、レッドブルの設計により積極的に乗り出したとコメントしていたが、F1デザイナーから、リバティ・メディアの未来のF1テクノロジーの構築をまかされる立場になったロス・ブロウンの脳内は、2019年をすっ飛ばしてすでに2021年に向かっている。
2021年は、面白い年になる。F1の規則がさらに大きく変化するだけではなく、第7期に入るフォーミュラEが、ワンメイクシャシーから独自のマシンに向かい、面白さが倍増するはずだからだ。F1もウカウカしていられない。それがブロウンを駆り立てている理由のひとつに違いない。
とはいえ、2021年まではだ時間がある。まずは、2019年にどんなマシンが登場して、勢力図がどうなるのか、新車情報を中心に、いろいろ気になる季節に突入した。
[STINGER]山口正己
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