ヴァンドーンが見出した光明–メルセデスのシミュレーター・ドライバー
ストフェル・ヴァンドーンは、マクラーレンでの2年間で、いいところないままにランド・ノリスにシートを明け渡す屈辱を味わって、フォーミュラEに転身した。
しかし、当然ながらF1への復帰を諦めていない。そもそも、成績不振の多くの理由は、マシントラブルにあった。ヴァンドーンはFormulaone.comに、メルセデスのシミュレーター・ドライバーとして契約したことについて、チャンスを残しておくため、とコメントした。
2019年にF1に復帰するダニール・クビアトとロベルト・クビサが、その手本となった。クビアトはフェラーリのシミュレーター・ドライバーとして、そして、クビサは、ウィリアムズのテスト・ドライバーとして活動し、それをきっかけに復帰を実現している。
「ワールドチャンピオン・チームと共にいることは素晴しいことです。マクラーレンでの経験を活用し、違いを伝えることもできます。将来何が起きるか誰にもわからない。ドライバーズ・マーケットも同じなので、可能性を信じて、接触しておくことは悪くないことです」
可能性は決して高くないが、そこにかけることこそレーシングドライバーだ。
[STINGER]大和 空/Sora Yamato
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