【?DOCCI?】 名門復活は、ウィリアムズかマクラーレンか?
F1GPの歴史の上で、マクラーレンとウィリアムズは、欠かせないチームだ。バーニー・エクレストンは、“F1の宝”として、モナコGP、フェラーリと並べて2チームを挙げている。マクラーレンが1966年から、ウィリアムズが1975年からF1GPに参戦を続け、フェラーリ以外の現存チームの中で、長い歴史を持っているからだ。
その名門が、ここ数年、輝きをなくしている。2018年シーズンは、マクラーレンが10チーム中6番手、ウィリアムズは最下位。優勝は、マクラーレンが2012年最終戦、ウィリアムズも2012年のスペイン以来ごぶさたしているが、名門2チームのうち、2019年に復活が期待できるのは、ズバリ、ウィリアムズだ。
マクラーレンは、ザック・ブラウンの頭の中では、復活する筋書きが完成しているようだが、状況からして数年は低迷が続くだろう。チームの再構築と言えば聞こえはいいが、結果としてチームはバラバラ。
なにより大きいのが、フェルナンド・アロンソが抜けたことだ。昨年の鈍足マシンでシリーズ6位に踏み止まったのはアロンソの腕前があってこそ。アロンソ+ヴァンドーンに対してカルロス・サインツとランド・ノリスの二人で言えるのは、“若返り”ということだけだ。
これに対してウィリアムズは、ロベルト・クビサとジョージ・ラッセルの組み合わせ。クビサのポテンシャルは、これまたバーニー・エクレストンに言わせれば、“クビサがF1を休んでいなければ、チャンピオンになっていただろう”という言葉でも裏付けられている。また、ジョージ・ラッセルは、イギリス期待の逸材、同じイギリス出身のノリスより完成度が高いと言っていい。
問題は資金力だ。いまのところ明確な情報は伝わってきていないが、クビサの加入をうまく伝えてスポンサーを確保したウィリアムズが、現状から抜け出すことを期待したい。
[STINGER]山口正己
photo by WILLIAMS