スポンサーは数ではなく質?!–マクラーレンに雑多なブランド名
マクラーレンは、オレンジとブルーの美しいカラーリングでニューマシンを紹介した。去年はオレンジ一色で、スポンサーロゴもまばらだったが、今年は、ブルーが加わり、スポンサーロゴの数が格段に増えた。
フロントサスペンションの前方に、ノーズにブリティッシュ・アメリカンたばこのキャンペーンのコピーである“A BETTER TOMORROW”が輝き、これを見たマスコミの中には、“数が増えた=スポンサーが増えた”と、マクラーレンが復活に向けて動き始めたとする記事も見受けられる。
しかし、これは、ザック・ブラウンの策略に乗せられた意見。スポンサーロゴで重要なのは、その大きさと表示される位置であり、数ではない。肝心なサイドポンツーンになにもない。冠スポンサーがなく、残念ながら少額スポンサーしか獲得できていない事実は動かせない。
スポンサーの金額は、ロゴが貼られる場所とその大きさ、つまり、いかに目につくかで決まる。サイドポンツーンがベストな場所なのは、ロゴを貼る面積が最も大きい、要するに最も目立つ場所だからだ。映像や画像に映る機会とスペースを考えれば、当然の帰結。これを打破する方法は、かつてのマールボロやWESTのような全体のカラーリングだが、そのイメージでもない。
そういってしまっては身も蓋もない。新たなシーズンに向けて、特にマクラーレンの母国イギリスメディアは、マクラーレンを持ち上げたいところだが、残念ながらマクラーレンの苦戦はしばらく続き、持ち上げすぎると、糠喜びはあとで悲しい、ということになりそうな状況のようだ。
[STINGER]山口正己
photo by Formulaone.com