不気味なメルセデス–下位に固まる最強パワー
ライコネン+アルファロメオとクビアト+トロロッソ・ホンダが1分17秒台に入ってF1に新風を吹き込みそうな流れの中で、気になるのはメルセデス。3日目の午前中をバルテリ・ボッタス、午後をルイス・ハミルトンが担当したが、タイムはいずれも1分20秒台の平凡なものだった。
もちろん、王者は慌てず、レースに向けたロングランの確認テストを徹底して行ない、一発タイムは、パワーユニットを“パーティ・モード”と言われる一捻り加えたハイパワー設定で叩き出せばいいとはいえ、1分20秒台しか出ていないのは気になるところ。
さらに、メルセデスのパワーユニットを使うチームが、10番手以下の下位に固まっている、というのも気になるところだ。
とはいえ、ボッタスとハミルトンは二人合せて182周を走破。これは、ニコ・フルケンベルグとダニエル・リカルドの二人合計で140周を走ったルノーをはるかにしのいでいる。
明日の1回目合同テスト最終日、メルセデスがひと捻りをみせるのか、それとも爪を隠したままなのか、はたまた、爪が鋭さをなくしているのか、話題に尽きない合同テストだ。
[STINGER]山口正己
photo by MERCEDES