ホンダ・パワー大躍進を証明する比較データ
スペインのカタルーニャ・サーキットで行なわれた8日間のテストの結果、ベストタイムはフェラーリ、僅差でメルセデスが続いたが、全10チームが記録したタイムを、同じ会場で行なわれた昨年のスペインGPの予選と比較すると、ワクワクする“事実”が見えてきた。
トップ2はほぼ昨年同様のタイムだったのに対して、セカンドチームの躍進が際立っているのだ。フェラーリとメルセデス以外のチームは、軒並み、昨年のスペインとはまるで異なるタイムで走行している。
最大短縮チームは、1分18秒秒910から1分17秒209に1.671秒縮めたアルファロメオ(旧ザウバー)。そこにトロロッソ・ホンダが1.581秒縮めて2番手で続いている。
要するに、トップのタイムが天井に突き当たっているのに対して、セカンドグループが追いついてきたということだ。これはとりもなおさず、2019年F1GPのバトルの激化を保証するデータといえる。
この中で注目は、2番目に短縮幅が大きいトロロッソ・ホンダ。1-2のアルファロメオは、フェラーリのバックアップでチーム体制に大きな変化があったことで進化は当然の結果とも言えるが、トロロッソ・ホンダの変化は、昨年型のレッドブルを踏襲した車体もあるが、それ以上に、ホンダのパワーユニットの進化が圧倒的に大きいと言っていいからだ。
レッドブル・ホンダは、他の全チームが最も柔らかいタイヤでアタックラップを行なったのに対して、最終日にアタックできず、ミディアムタイヤでのタイムであることを差し引くと、開幕戦に向けて、ホンダ・パワーの躍進に期待しないわけにはいかない。
※データに誤りがあったため差し替えました。ご迷惑をおかけし、お詫びいたします。
[STINGER]山口正己
photo by Honda