ピエール・ガスリーのクラッシュで気になること
F1合同テスト7日目、担当最後の日に、ピエール・ガスリーは、コントロールを失ってバリアにクラッシュした。チームは、原因について多くを語っていないが、映像を見ると、クラッシュしたターン9への左サイドからのアプローチで、左リヤタイヤがダートにはみ出してコントロールを失ったようにも見える。
仮にそうだったとして、それをミスと責めても意味はないが心配になることがある。ピエール・ガスリーが、ミスの再発を恐れることだ。もちろん、ミスを繰り返さないことは重要、ガスリーの学習能力なら問題はないだろう。だが、アクシデントの後に走っていないことが心配になる。アクシデントを起こしたときは、できる限り速くマシンに乗れ、と言われる。潜在意識に塗り込まれたマイナスイメージを払拭しておくためだ。しかし、ピエール・ガスリーは、それを実行できないない。マシントラブルなら、チームへの信頼があれば問題にならないが、自身のミスだったとしたら話が違ってくる。
不幸中の幸いなのは、開幕戦オーストラリアGPの舞台のアルバート・パークがストレートと直角コーナーをつないだ公道コースで、アクシデントに遭ったような高速コーナーがないこと。これがうまく作用して、ガスリーが問題なく攻めの姿勢を取り戻せることを祈りたい。
[STINGER]山口正己
photo by REDBULL