「ガスリーには別の光が差し込む」–ホナーからガスリーへ
シーズン前のテストでクラッシュし、開幕戦ではQ1落ち。レースではダニール・クビアトのトロロッソ・ホンダを抜きあぐねて入賞を逃す11位。レッドブル・ホンダで期待を集めていながら、散々な2019年のスタートとなってしまったピエール・ガスリー。チームメイトとなった年下のチームの先輩マックス・フェルスタッペンがホンダにとって11年ぶりの表彰台をプレゼントしたのに対していいところなく、開幕戦を終えた。
しかし、ガスリーの才能を信じているレッドブルの新しいボス、クリスチャン・ホナー代表は、チェッカードフラッグを受けてクールダウン・ラップを走るガスリーにチーム無線で「非常にいいドライビングだったよ」と、呼びかけていた。
「我々はキミがタフなレースをトコトン戦ったのを見ていたよ。ここは追い越しが難しいけれど、努力をしていたのはちゃんと観ていた。もっと光が差し込む日がくるさ。気にしなくて大丈夫だ」
ホナーはレース後、スカイスポーツF1に、こうコメントしている。
「彼には気楽に過ごせる週末が必要だ。彼は今週末、非常によく働いた。彼のフィードバックは素晴しいからね。我々は、彼がスピードを持っていること知っている。子供に少し時間を与える必要があるね。そうすれば、彼は力を出せる。まだ始まったばかりだからね」
父親のような言葉を受けて、来週のバーレーンGPは、ガスリーの開幕、それは“シーズンの”というだけではなく“人生の”という意味で幕開けになるはずだ。
[STINGER]山口正己
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