F1合同テスト総括
バーレーンGP明けにザヒール・サーキットで行なわれたF1合同テストの総合結果をピレリ・タイヤがまとめ、タイム/周回数/使用タイヤなどのデータを公表した。
2日間トータルで最速は、最終日にメルセデスのステアリングを握ったジョージ・ラッセル。ラッセルは、メルセデスの育成ドライバーの優等生で、今年、メルセデスのパワーユニットを搭載するウィリアムズ・メルセデスでF1にデビューし、マシンポテンシャルに喘ぎながらも2戦を消化した。
ラッセルが記録したタイムは、1分29秒029だったが、自身のウィリアムズ・メルセデスでは、1分33秒秒682に留まっている。
バーレーンの気候は、日中と夕刻以降に大きな温度差があり、特に強い日差しに照らされる路面は、日中の50度から、太陽が沈む夕刻以降では20度もの差が生じる。このため、タイムをバーレーンGPの週末と比較するのは無理があり、さらに路面状況や風の強さや風向きなども異なるが、最速タイムの多くが、18時のセッション終了間際に記録されていることから、金曜日18時からのフリー走行2回目を参考タイムとして拾ってみた。
◆フリー走行2抜粋参考タイム
同じザヒール・サーキットで行なわれた前週のバーレーンGPのフリー走行2の結果以下の通り。
1. フェッテル+フェラーリ 1分28秒846
2. ルクレール+フェラーリ 1分28秒881
3. ハミルトン+メルセデス 1分29秒499
6. フェルスタッペン+レッドブル・ホンダ 1分29秒725
10. クビアト+トロロッソ・ホンダ 1分30秒093
19. ラッセル+ウィリアムズ 1分31秒904
これを基準に、テストでの各ドライバー/チームのタイムを比較すると、いくつかのポイントがクローズアップされる。
◆マシンを換えたら4秒も速い!?
ジョージ・ラッセルは、メルセデスで最終日を走って、2日間の最速タイム1分29秒029を記録した。このタイムは、同じ日にウィリアムズで記録した1分33秒台より4秒以上速いが、ウィリアムズでアタックしたバーレーンGPの予選では1分31秒759だったから、ざっと2.7秒差。逆に言うと、ラッセルとロベルト・クビツァは、これだけのハンディを背負って闘っている、という涙ぐましい現実が再認識された。
◆フェラーリでもアルファロメオでも!?
初日にフェラーリ、2日目にアルファロメオに乗ったミック・シューマッハは、1分29秒976と1分29秒998と、ほぼ同タイム。
◆固いタイヤで貫祿のフェッテル+フェラーリ
ミック・シューマッハが話題を集めたが、フェラーリでのタイムは、最も柔らかいC5タイヤで記録したもの。同じF90でセバスチャン・フェッテルは、2段階固いC3タイヤで、0.657秒速いタイムを記録している。
ちなみに、タイムの上位陣では、フェッテル+フェラーリの他に、フェルスタッペン+レッドブル・ホンダ、サインツとノリスのマクラーレンがC3タイヤでのタイム。
[STINGER]山口正己
Thanfs to all F1 team