シャルル・ルクレールの驚愕の身体能力!!
ツイッターに掲載された動画を見て、思わず唸った。奇妙な動きで踊っているシャルル・ルクレールの身体能力の凄さに驚いた。
身体能力とは、運動神経の基礎となる能力。スポーツ万能の武井壮さんの言葉を借りれば、「スポーツで最も重要なことは、まず自分を認識すること」だという。“自分を認識する”とは、自分の身体の動きを感覚で理解することだ。
以前、チャリティオークションでフェルナンド・アロンソにレーシングシューズを提供していただいたときに、シューズを持った写真をお願いした。右の写真がそれだが、驚いたのは、“手前に持ってください”と伝えたその瞬間に、パッと持ったのがこの形。まっすぐに持てている。武井壮さんの言葉は、これを指している。
手を左右にまっすぐ伸ばしてください、と言われてパッと左右に伸ばすと、たいていの場合、水平ではないか、左右の高さにズレがでる。しかし、身体能力が優れている人は、まっすぐになるのだという。
自分を認識できると、身体をリズミカルに動かすことも可能。練習のたまものと思うかもしれないが、近代10種の世界チャンピオンである武井壮さんは、練習はしないそうだ。
「まず、自分を認識するために身体を鍛えます。競技毎の練習はしません。自分が認識できたら、上手い人を見て、真似するだけなので」。
シャルル・ルクレールの凄さは、『自分の認識レベルの高さ』なのだ。
そういう存在はツキもある。バーレーンで勝てなかったのは、神様がエンジンにいたずらをしたのかも。勝つのが1000回目なら、伝説がひとつ加わる。中国GPのシャルル・ルクレールがさらに気になる。
奇妙な動きを、もう一度、どうぞ。
[STINGER]山口正己
photo by Charles Leclerc