ザック・ブラウンとロン・デニスの“小さな”違い
1000GPの記念すべき中国GPが週末に近づいてきた。中国GPで3勝しているマクラーレンが、ザック・ブラウンの時代になってからの成績は、振るわない。それはパワーユニットのせいだ、としていたが、ルノーに代わってもさしたる変化はない。
マクラーレンを圧倒的なチャンピオン・チームに仕立てたロン・デニスは、パドックのモーターホーム横のテントの結び目のひとつが曲がっていると、自分の手で結び直す潔癖症だった。
ザック・ブラウンはそんなヤボはしない。紐を結ぶのが上手な誰かに指図してやらせる。代理店なら当然だ。第一、今のモーターホームには、紐で結ぶような箇所は存在しない。
マクラーレンに重要な来客があるときは、ロン・デニスから全員に「大切なお客様が見えるので失礼がないように」というお達しが配布された。マクラーレンのレターヘッドの先頭部分には、個人個人のフルネーム入り。ザック・ブラウンは、去年8月のワールドカップサッカーの期間中、サッカーよりアメフトの方が面白い、というメモを1枚壁に貼り付けた。
ロン・デニスとザック・ブラウンの違いが成績に直結しているとは言わないまでも、二人が違っていて、チームも違っているのは確かだ。
バーレーンで好調だったマクラーレンの中国GPに注目したい。
[STINGER]山口正己
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