リカルド+ルノーの特殊なタイヤの選び方
2019F1GP第4戦アゼルバイジャンGPで、各ドライバーが選択したタイヤのリストを見ると、非常に興味深い要素がいくつか見つかる。
まず、アゼルバイジャンGPの会場であるバクー市街地サーキットは、速度が極めて高いけれど、ストレートと直角コーナーをつないだ典型的な市街地コースであり、要はコーナリング性能が要求されるコーナーがないと言っていい。その結果として、タイヤ横方向の負担は減り、多くのドライバーが柔らかめのタイヤを多く選択して週末に備えている。
その中で目立つのは、ルノーのダニエル・リカルド。5種類のコンパウンドの中間の硬さの3種類が供給されるが、硬い白、中間の黄色、柔らかい赤のうち、中間の黄色を1セットしか選んでいない。もともと3種類を選ばねばならないので、ゼロにするわけにいかず、ようはリカルドは最初からイエローは使わない、という算段なわけだ。この作戦がどう成績に結びつくか。バクーの週末の焦点のひとつとして注目してみたい。
[STINGER]大和 空/Sora Yamato
photo by PIRELLI