ホンダF1レーシングのアゼルバイジャンGP
第4戦、超高速のバクー市街地サーキットで行われたアゼルバイジャンGPに、ホンダは最新鋭の“スペック2”を投入、フェルスタッペン+レッドブル・ホンダが3連続4位で、22歳のオランダ人のポテンシャルが改めて証明された。
フェルスタッペンは、4番グリッドからスタート、スタートで5番手に後退したものの、すぐに4番手を取り戻して51周を走りきった。
上位4台の中では最も遅い14周目でピットインし、ミディアムタイヤでレースに戻り、中盤は上位陣をしのぐペースでレース を続けたが、バーチャルセーフティカーの導入で一旦タイヤの温度が下がったこともあり、終盤では縁石を避けながら4位をキープする走りに切り替え、ポジションを維持したままフィニッシュした。
僚友のピエール・ガスリーは、金曜日のフリー走行で、計測の指示に従わなかったペナルティーでピットレーンからのスタートを強いられたが、ミディアムタイヤでスタートしてポジションを上げ、一時はフェルスタッペンの直後まで順位を上げたが、51周レースの11周を残したところでドライブシャフトを破損、ピットに「ノーパワー」と伝えてリタイアを喫した。
トロロッソ・ホンダにとっても、難しいレースだった。ソフトタイヤでスタートしたダニール・クビアトのペースが上がらず、5周目で早々にピットニヨンでミディアムタイヤに交換。チェッカーまで長いスティントで走る戦略に切り替えたが、31周目、リカルド+ルノーに行く手を阻まれてコーナーを曲がれずに止まったところで、バックしたリカルド+ルノーが接触、フロアを破損して、ピットに戻ったところでリタイアを強いられた。
アレキサンダー・アルボンもソフトタイヤで11番手から好ダッシュを見せたが、12周目にピットイン。最後尾までポジションを落としてレースに復帰すると、手堅い走りで入賞圏内に迫ったが、惜しくもポイントまであと一歩の11番手でレースを終えた。
ホンダF1レーシング田辺豊治テクニカルディレクター
「今日のレースは、スペック2のICEを導入した初戦ということもあり、4台完走を目指していましたが、残念ながら2台がリタイアとなってしまいました」
「フェルスタッペン選手はいつも通りの安定した走りで、3戦連続となる4位を獲得してくれました。一方で、ガスリー選手とクビアト選手が、それぞれマシンのトラブルとレース中のアクシデントによりリタイアとなってしまったことはとても残念でした 。完走を果たしたアルボン選手についても、あと少しでポイント獲得に至らなかったことは悔しく思っています」
「新しいスペック2は週末を通して問題なく機能しましたので、さらなるデータ分析を進め、次のスペインGPに向けて準備を進めます。今後ともチームと一緒に前進を続けていければと思います」
[STINGER]大和 空/Sora Yamato
photo by Honda