フェラーリのスペインGP
49回目を迎えるスペインGPは、高速と低速が入り交じったカタルーニャ・サーキットで行なわれる。全開で抜ける高速のターン3とターン9は特に要求が厳しく、バランスのとれた車が必要。最後セクターは、非常に速くなっているが、メインストレートに繋がるシケインからの加速もキモとなっている。
スペインGPでフェラーリは、1954年のマイク・ホーソーンが最初に勝利を飾って以来、12回の優勝を含み、数々の思い出の場だ。ニキ・ラウダの50勝目もここで記録された。1968年にマドリード郊外のハラマで開催され、1974年にはラウダが、ポールポジション、優勝、ファステストラップのハットトリックで312B3-74で勝利を収めている。
1981年のハラマでのスペインGPは、トップ5が“電車のように連なったレース”として記憶される。優勝したフェラーリ126Cのジル・ビルヌーブ以下、J.ラフィー+リジェ、J.ワトソン+マクラーレン、C.ロイテマン(ウィリアムズ)、そしてE.デ・アンジェリスまでの5台が1.240秒差でゴールになだれ込んだ。
1990年には、アラン・プロストがヘレスで行なわれたスペインGPに勝ち、アイルトン・セナとの“因縁の対決”を展開。さらにシューマッハ時代の1991年に、現在のカタルーニャ・サーキットに舞台を移し、1996年にミハエル・シューマッハが豪雨の中で初勝利を収めると、シューマッハ+フェラーリは、2001年から2004年までのスペインを連覇した。
2007年には、フィリッペ・マッサがアロンソを下して優勝、2008年にキミ・ライコネンとマッサが1-2フィニッシュ。そして、2013年、フェルナンド・アロンソによる勝利が、フェラーリの最後の勝利となっている。
◆フェラーリのスペインGP
*初スペインGP:1951年
*出走:48
*優勝:12(25%)
*ポールポジション13(27,08%)
*ファステストラップ:14(29,16%)
*表彰台:38(79,16%)
[STINGER]大和 空/Sora Yamato
photo by FERRARI