歴史は巡る–復活するオランダGPが鈴鹿に似ている理由
2020年にオランダGPが復活する。当然、ご当地ドライバーのマックス・フェルスタッペンの大活躍が引き金だが、日本との深い関係もある。
会場となるザンドボールド・サーキットは、鈴鹿サーキットをデザインしたジョン・フーゲンホルツが支配人を務めていたサーキット。空撮写真をみると、どことなく鈴鹿に似ているのはそのためか。
フーゲンホルツは当時の日本にとっては、現在のヘルマン・ティルケのような存在だった。オランダ出身で、地元のコースを手がけていることを鈴鹿サーキットを計画中にヨーロッパの主要サーキットを徹底的に視察していた本田技研のスタッフが探り当ててデザインを発注した。
さらに、ホンダF1が1964年8月のドイツGPでデビューに向けてヨーロッパに空輸され、最初に走った本場のコースがここ、ザンドボールド・サーキットだった。ホンダF1が初めて参加したオランダGPは、1965年7月18日の第6戦だった。
マックス・フェルスタッペンは、言わずと知れたホンダを搭載するレッドブル・ホンダのドライバー。歴史は巡り、どこかでつながる。
[STINGER]山口正己
photo by Honda / Formulaone.com