ハミルトン、ラウダに捧げる渾身のスーパーラップ!!
いつものようにメルセデスがフロントローを独占したが、ニキ・ラウダ追悼のためにHALOを赤く塗ったメルセデスの2台が、リスキーな狭いコースで究極の先陣合戦を展開する稀に観る中身みの濃い予選だった。
予選最後のトップ10を競うQ3で、バルテリ・ボッタスが、それまでのタイムを大きく更新する1分10秒前半を記録し、これで決まりと思われたが、ルイス・ハミルトンがセクター1を強烈なセクタータイムで通過、最終コーナーでテールを振られ、万事休すと思われたが、それでもボッタスのタイムを上回った。
強い影響を受けたニキ・ラウダが急逝、ルイス・ハミルトンは恩人を失った悲しみを胸に秘めてモナコを走り、チェッカードフラッグを受けて涙を流した。
「こどもの頃から憧れのモナコだった。どうしてもここで取りたいという想いがあったので本当に嬉しい。チームにもお礼を言ったけれど、最高のラップだった」
「バリテリといいバトルになった。ドライバーはどんなクルマをもらってもベストを尽くすんです。最後のコーナーでちょっとロスしたけど、“イケ、イケ”って。本当によかったです」
残念だったのは、ポールポジションを期待されたシャルル・ルクレールのQ1落ち。フェラーリが、1回目のアタックで充分と思ったか、2アタック目にルクレールを送り出さなかった。青空が広がって気温が上昇し、タイヤラバーがどんどん載って路面のグリップがフェラーリの予想を超えて高まった。
最後の土壇場で、下位に沈んでいたフェッテル+フェラーリがトップタイムをマーク。その結果として15番手まで後退していたルクレール+フェラーリがはじき出される皮肉な結果となった。ルクレールはエンジニアに詰め寄ったが、総ては遅きに失した。
ホンダ勢は、期待通りの走りを見せ、4台がそろってQ3に進出、フェルスタッペン+レッドブル・ホンダが3位、ガスリー+レッドブル・ホンダ5位、クビアト+トロロッソ・ホンダ8位、アルボン+トロロッソ・ホンダ10位のグリッドを確保し、レースへの期待を高くした。
明日のレースは、15時10分(日本時間22時10分)にスタートする。
◆モナコGP予選結果
1. ハミルトン+メルセデス
2. ボッタス+メルセデス
3. フェルスタッペン+レッドブル・ホンダ
4. フェッテル+フェラーリ
5. ガスリー+レッドブル・ホンダ
6. マグヌッセン+ハース
7. リカルド+ルノー
8. クビアト+トロロッソ・ホンダ
9. サインツ+マクラーレン
10. アルボン+トロロッソ・ホンダ
—以下、Q2ノックアウト
11. フルケンベルグ+ルノー
12. ノリス+マクラーレン
13. グロジャン+ハース
14. ライコネン+アルファロメオ
15. ジオヴィナッツィ+アルファロメオ
—以下、Q1ノックアウト
16. ルクレール+フェラーリ
17. ペレス+Rポイント
18. ストロール+Rポイント
19. ラッセル+ウィリアムズ
20. クビツァ+ウィリアムズ
[STINGER]山口正己