ハミルトン、ラウダに捧げる77勝目!!–F1GP第6戦モナコGP
「これまでで最もハードなレースだった」。78周を完璧にコントロールしたルイス・ハミルトンは、しみじみとコメントした。
「ニキがきっと見てくれていると思う。今週は彼のために走りました。シーズン中もこれを持続できればと思っています」。
ニキ・ラウダ亡き後初めてのグラプリに、ルイス・ハミルトンは、スタートでダッシュを決めると、一度もトップを明け渡すことなく78周を走り切り、モナコ3勝目、シーズン3勝目、F1GP通算77勝目を達成した。77はバルテリ・ボッタスのゼッケン。ラウダに捧げる申し分ない勝利になった。
しかし、楽なレースではなかった。1ストップの作戦のために、16周目に交換したミディアムタイヤで残り61周を走る作戦だったが、レース後に「タイヤ選択は失敗だった」と語ったように、レース中盤以降、ピッタリは追いすがるマックス・フェルスタッペンのレッドブル・ホンダを抑えるのに精一杯。ピットと何度も、“大丈夫”、「交換しないと勝利を逃す」と押し問答があった。
しかし、フェルスタッペン+レッドブル・ホンダは、ピットインの際に、バルテリ・ボッタスのメルセデスと交錯、先陣争いの最中にピットレーン軽く接触、ボッタス+メルセデスのタイヤをパンクさせたカド(teamに対する“アンセーフリリース”の罪)で5秒加算のペナルティを受けていた。
ペースが上がらないハミルトン+メルセデス、5秒を取り返したいフェルスタッペン+レッドブル・ホンダ。ハミルトン+メルセデスのペースが遅いことで、後ろからセバスチャン・フェッテルのフェラーリとボッタス+メルセデスが迫っていたが、どうすることもできず、2位のままでゴール。5秒加算の結果、フェッテル+フェラーリとボッタス+メルセデスに表彰台を譲った。
ホンダ・パワーが4台総てが入賞したことも今回のレースのエポックだった。フェルスタッペン+レッドブル・ホンダは表彰台を逃したが4位、ピエール・ガスリーのレッドブル・ホンダがファステストラップを記録しての5位、ダニール・クビアトとアレキサンダー・アルボンのトロロッソ・ホンダ・コンビが7位と8位に食い込んだ。
次の2019F1GP第7戦は6月7日から9日の週末に行なわれるカナダGP。
◆◆2019F1GP第6戦モナコGP決勝
1. ハミルトン+メルセデス
2. フェッテル+フェラーリ
3. ボッタス+メルセデス
4. フェルスタッペン+レッドブル・ホンダ
5. ガスリー+レッドブル・ホンダ
6. サインツ+マクラーレン
7. クビアト+トロロッソ・ホンダ
8. アルボン+トロロッソ・ホンダ
9. グロジャン+ハース
10. リカルド+ルノー
11. ノリス+マクラーレン
12. マグヌッセン+ハース
13. ペレス+Rポイント
14. フルケンベルグ+ルノー
15. ラッセル+ウィリアムズ
16. ストロール+Rポイント
17. ライコネン+アルファロメオ
18. クビツァ+ウィリアムズ
19. ジオヴィナッツィ+アルファロメオ
—-以下、リタイア
20. ルクレール+フェラーリ
※決勝詳細結果
[STINGER]山口正己
photo by Formulaone.com