生まれ変わるレーシングポイント
フォースインディアから名前を換え、起死回生の“復活”を遂げ、F1GPに参戦中のレーシングポイントが生まれ変わる。シルバーストン・サーキットに隣接するガレージのリニューアル計画が4月に発表されたが、いよいよ工事に着工し、次の段階に進んだ。
ガレージの変更は、派手なものではなく、“必要最低限”とチームのエース格のセルジオ・ペレスは語っているが、必要な工作機械などを導入するために拡張され、これまで400人だった人員が600人に増強するなど、抜本的なテコ入れ計画と言っていい。ランス・ストロールの父親ローレンス・ストロールの出資グループの資金力は強烈で、文字どおり、質実剛健なチームとして、今後が注目されている。
レーシングポイントは、セカンドランナーを牽引するポジションとしてシリーズポイントで7番手と混迷中だが、現在、10チームの中で、この種の拡張計画を進めている唯一のチームとして活気があふれている。
チームのオットマー・ザフナー代表は、「勇気づけられることだが、シーズン終盤に向けて、足元を見失わないようにしなければ」と慎重に受け止めているが、昨年8月に、存亡の危機に面したチームの士気は、ここにきて間違いなく高まっている。
[STINGER]大和 空/Sora Yamato
photo by Racing Point