ロベルト・クビツァのカナダGP
ロベルト・クビツァのカナダGPは、事件がついて回る。
BMWでデビューした翌年の2007年第6戦カナダGPでは、マシンがバラバラになりエンジンがちぎれ飛ぶ高速クラッシュを喫したが、1戦休んだフランスGPで予選、決勝とも4位と不死身の復活を遂げた。
翌2008年のカナダGPで、F1唯一の優勝。この年は、18戦中7回の表彰台という爆発的な成績を挙げ、中でも、雨の富士スピードウェイでのフィリッペ・マッサとの“場外乱闘バトル”での2位は、ファンの記憶に深く刻まれた。
そのロベルト・クビツァの、シート損失の危機がつたえられている。カナダGPは、ウィリアムズのサードドラバーのニコラス・ラティフィの故郷でもある。金曜日のフリー走行1でロベルト・クビツァのウィリアムズFW42のシートにラティフィが座ることになっているが、それを“クビツァと後退のための最後の確認”のように報じる情報もあった。
2019カナダGPは、ロベルト・クビツァの歴史に、どんな形で記されるのだろうか。
[STINGER]山口正己
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