フェッテル+フェラーリにペナルティ–後味の悪さが残ったカナダGP
6月9日にモントリオールのオリンピック跡地の特設コースで行なわれた2019F1GP決勝で、ルイス・ハミルトンのメルセデスが優勝した。
しかし、最初にチェッカードフラッグを受けたのはフェラーリのセバスチャン・フェッテルだった。フェッテル+フェラーリは、シケインをミスして戻った際に、僅差で2位にいたハミルトン+メルセデスのラインを遮ったカドで5秒加算のペナルティを受け、首位を失った。
ハミルトンをリードしていたフェッテルは、シケインをミスして草地にはみ出し、ハミルトン+メルセデスの目の前で戻った。ハミルトンが無線で“よけるべき”と不服を伝え、これを受けたF1Aが審議の結果、フェッテルに5秒加算のペナルティを通達。フェッテルは、ハミルトンに5秒以上の差をつけてゴールしなければならなくなってた。
フェッテル+フェラーリは、ハミルトン+メルセデスの1.4秒ほど前でゴールしたが、5秒加算されて2位に甘んじることになった。
しかし、草地にはみ出して戻った状況で、マシンコントロールができたかどうかを考えると、裁定はミスジャッジの感が否めない。フェッテルは、コクピットをおりると即座に審査員室に抗議に向かい、車両保管場所のメルセデスとフェラーリの前におかれていた順位を現すボードを入れ換えて抗議した。
ホンダ・パワー勢では、9番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペンのレッドブル・ホンダが、追い上げて5位でゴール、同僚のピエール・ガスリーが8位、クビアト+トロロッソ・ホンダが10位に入賞した。
予選で好調を示したルノーのダニエル・リカルドとニコ・フルケンベルグが、1周遅れながら6位と7位に食い込んだ。
次の第10戦は、昨年復活したポールリカールのフランスGPでヨーロッパに舞台を戻し、6月23日に決勝レースを行なう。
◆カナダGP結果
1. フェッテル+フェラーリ←+5秒で2位へ
2. ハミルトン+メルセデス
3. ルクレール+フェラーリ
4. ボッタス+メルセデス
5. フェルスタッペン+レッドブル・ホンダ
6. リカルド+ルノー
7. フルケンベルグ+ルノー
8. ガスリー+レッドブル・ホンダ
9. ストロール+レーシングポイント
10. クビアト+トロロッソ・ホンダ
11. サインツ+マクラーレン
12. ペレス+レーシングポイント
13. ジオヴィナッツィ+アルファロメオ
14. グロジャン+ハース
15. ライコネン+アルファロメオ
16. ラッセル+ウィリアムズ
17. マグヌッセン+ハース
18. クビツァ+ウィリアムズ
—-以下、リタイア
19. アルボン+トロロッソ・ホンダ
20. ノリス+マクラーレン
[STINGER]山口正己
photo by FERRARI