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進化型スペック3で挑むホンダのフランスGP

カナダGPでの山本F1マネージャー(左)と田辺豊治テクニカルディレクター。フランスに期するものがある。

第7戦カナダGPを終え、2019F1GPは、今週末のフランスGPから7週間で5戦という過密スケジュールに突入する。その初戦となるフランスGPは、去年復活して2年目のポール・リカールが舞台。ホンダ陣営の中ではピエール・ガスリーのホームグランプリとなる。

ポールリカールの特徴のひとつである長いミストラル・ストリートは、パワーユニットの性能がモノを言う。ホンダが投入するICEとターボのアップデートデータを行なったスペック3の進化型のポテンシャルが注目されている。

田辺豊治ホンダF1テクニカルディレクター

「ポール・リカールサーキットは、4本のストレートに組み合わされたタイトな低速コーナー、長く回り込むような中速コーナー、超高速コーナーのシーニュなどさまざまなタイプのコーナーが配されており、いつもと同様、PU、車体ともに、特徴に合わせたセットアップの最適化が重要になります」

「なお、このラウンドからフェルスタッペン選手、ガスリー選手、クビアト選手のマシンにSpec3のPUを投入することを決めました。今回はパフォーマンスの向上を図るためにICEとターボのアップデートを行っています」

「現在、F1のPU開発においては、更なる競争力向上を目指し、Hondaのさまざまな開発部門との間で連携を深める事を進めています。特にレース部門との技術的な共通点が多く見られる、航空エンジン研究開発部門との関係を強化し、昨シーズン途中に行ったMGU-Hのアップデート時には、同部門の支援をもとにした技術を適用、信頼性を大幅に向上させました」

「今回のターボーチャージャーのアップデートでは、これまでIHIと取り組んできたターボにおける空力設計の分野でも、航空エンジン開発部門が有する知見と技術を反映しています。ただし、今回のアップデートではまだ上位のPUマニュファクチャラーに追いつくだけのパフォーマンスレベルには至っていないと考えていますので、引き続きHondaとして総力を挙げて開発を続けていきます」

【STINGER】
photo by Honda

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