ホンダ・パワーのカナダGP
第7戦カナダGPは、厳しい戦いを強いられながら、Hondaのパワーユニットを搭載する4台のうち3台がポイントを獲得した。
アストンマーチン・レッドブル・レーシングは、マックス・フェルスタッペンが予選アタックを阻まれてQ2敗退を喫したことで、ピエール・ガスリーと異なる戦略を採用。5番グリッドからスタートしたガスリーが、Q2で使用したソフトタイヤでスタート、フェルスタッペンはハードタイヤを選択した。
レース日のジル・ヴィルヌーブ・サーキットは気温が高く、燃料が重いレース序盤でソフトタイヤは長持ちせず、ガスリーは7周目でピットインしてハードタイヤに交換。残り63周を走りきる戦略。ハードタイヤでスタートし たフェルスタッペンは、第1スティントを長くする戦略で、序盤にランド・ノリス選手(マクラーレン)をパス、48周目にピットへ入り、ミディアムタイヤに交換。7番手でレースへ復帰し、ルノー勢2台を立て続けにオーバーテイクし、5位でフィニッシュした。
ガスリーは、タイヤ交換後にストロール+レーシングポイントに接近したものの、排気などの高温の空気を受けることによるブレーキや吸気温度の上昇に苦しみ、タイ ヤを持たせる走りを強いられながら8位でゴール、3ポイントを獲得した。
レッドブル・トロロッソ・ホンダのダニール・クビアトは、ミディアムタイヤでスタートして12周目にハードタイヤへ交換。レース残り4周のターン1で、サインツ+マクラーレン・ルノーを交わして10位1ポイントを獲得した。チームメートのアレクサンダー・アルボンは、スタート直後のターン1で2台に挟まれる形でフロントウイングを破損。ピットインを強いられ後退、残り11周の時点 でリタイアを喫した。
田辺豊治ホンダF1テクニカルディレクターのコメント。
「今日のレースでは、アストンマーチン・レッドブル・レーシングのフェルスタッペン選手が、9番グリッドから5位までポジションアップしてくれましたが、レース序盤に他車の後ろで大きくタイムロスをしたことが響き、残念ながら表彰台を争うには至りませんでした」
「レッドブル・トロロッソ・ホンダのアルボン選手は、レース1周目の他車との接触でフロントウイングを失なう残念なレースとなりましたが、クビアト選手は粘り強い走りでレース残り2周で前車をパスして入賞を果たし、アストンマーチン・レッドブル・レーシングのガスリー選手と共に、4台中3台がポイントを獲得できました」
「次は欧州に戻り、フランス、オーストリアと連戦になります。さらなる競争力の向上に向け、アストンマーチン・レッドブル・レーシング、レッドブル・トロロッソ・ホンダ両チームとともに、懸命に開発を続けていきます」
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